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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ツイン・ドラゴン」 1992

ツイン・ドラゴン [DVD]

★★★☆☆

 

あらすじ

 互いの事を知らず、全く違った環境で育った双子の兄弟が、ひょんなことから再会する。 

 

感想

 片方は貧しい環境で育った喧嘩の強いチンピラ、もう片方は裕福な家庭で育った教養あるピアニスト、全くタイプの違う双子が巻き起こすアクションコメディだ。二人が同じ場所にいるために、周りの人間が勘違いして違う方に話しかけたり、続けて登場した二人に驚いたりと、混乱が生まれてそこに笑いが生じる。ただ、振り回される登場人物たちと同じように、見ているこちらも混乱してしまって、素直に笑えないことも多く、少しスッキリしない部分はある。

 

 双子の二人にはそれぞれ同じような環境で育った女性がそばにいるのだが、二人が入れ替わった途端に相手の女性に惚れられてしまうのが面白い。今まで出会ったことのないような、自分とは違う世界の男に惹かれてしまったという事だろう。ただ、最初はそれが新鮮で良いのだが、やがては別れの原因になったりもするので厄介ではある。それぞれマギー・チャンとニナ・リーが演じており、実生活でジェット・リーと結婚しているニナ・リーが無駄にセクシーで良かった。

 

 

 性格の違う双子の二人ではあるが、それぞれに長所短所はあるはずだ。双方の良い部分、悪い部分を平等に描くべきだが、貧しい地域で育った男の方がカッコよく見えてしまうのはバランスが悪い気がしてしまう。でもよく考えると、裕福な男の方がカッコよく見えてしまったら恵まれすぎてて不公平を感じてしまうので、これでいいのかもしれない。

 

 それに、今回はチンピラの男のテリトリーの話だから彼に分があるだけだ。ピアニストのテリトリーの話であれば、また見え方が変わってくるはずだ。

 

 序盤はだいぶアクションがあったが、中盤はコメディが中心になる。そして終盤に再び激しいアクションシーンがやって来る。クライマックスは、最初は可もなく不可もなくといった感じだったが、舞台が自動車テスト場に移動してから段々と面白くなってきた。アイデア満載で本当に色々とよく思いつくなと感心してしまう。

 

 そしてそれを実際にやってのけてしまうすごさ。毎度のことだが、ちゃんと安全管理した上で撮影しているのかと心配になってしまうようなギリギリ具合で、冷や冷やする。

 

 ジャッキーが二人登場し、そのうち一人はほとんどビビりまくっているだけの弱いジャッキー。なかなか彼のこんな姿は見られないので貴重かもしれない。それでももうちょっとなんとか出来るだろうと思ってしまうような頼りなさなのだが、そんな彼が最後をカッコ良く決着をつけるのは上手い構成だ。序盤から定期的に繰り返された、さすがにそれはないだろうと思っていた双子のシンクロ性の伏線がよく効いていた。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/出演 ツイ・ハーク

 

監督/出演 リンゴ・ラム

 

脚本/出演 バリー・ウォン

 

出演

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マギー・チャン/ニナ・リー/テディ・ロビン/シルビア・チャン/ジェームズ・ウォン/デビッド・チャン/アン・ホイ/メイベル・チャン/アンドリュー・ラウ/ピーター・チャン/トン・ワイ/ラウ・カーリョン/チン・シウトン/ゴードン・チャン/エリック・ツァン /ジョン・ウー/ツイ・シウミン
 

ツイン・ドラゴン [DVD]

ツイン・ドラゴン [DVD]

  • 発売日: 2002/03/22
  • メディア: DVD
 

ツイン・ドラゴン - Wikipedia

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