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「ペンギン・ハイウェイ」 2010

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

★★★☆☆

 

あらすじ

 常にノートを持ち歩き、研究に取り組む小学生と、不思議なお姉さんとの物語。

 

感想

 これまでの著者の作風とは趣が異なっている。抑制をきかせた文章で、どことは分からない新興住宅地を舞台に、小学生を主人公にしている。だけど、どこか不可思議な奇妙な雰囲気も失ってはいない。

 

 自分が小学生の時なんて、日々何をやっていたのだろうと思い返しても思い出せないくらい、無為にただその日を過ごしていたような気がするが、この主人公の少年のように小さな時から目的を持って生活をしていたら、きっと今頃違う人生を歩んでいたのだろうなという気がする。過去はともかく今からでもこうやって充実した日々を送りたいものだ。

 

 

 生意気な小学生とどこか怠惰でつかみどころのないお姉さんとの会話やその関係が何とも微笑ましい。お姉さんが世間一般の大人の反応ではなく、さらけ出すような構えない応対をするのがいい。物語自体はどんどん訳が分からなくなっていくが、少年のお姉さんへの想いが伝わってくる。

 

 自分もノートを持ち歩いて思いついた事を書きこんでいこうかなという気になる。きっと続かないのだが。

 

著者

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ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

  • 作者:森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2013/01/10
  • メディア: Kindle版
 

 ペンギン・ハイウェイ - Wikipedia

 

 

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