★★★☆☆
内容
科学的に検証された様々な睡眠についての事実を紹介する。
感想
睡眠を科学的に研究するようになってからまだ百年ほどしか経ってないという事実にまず驚く。脳波を測ることが出来るようになってから、緩やかに科学的な研究が始まったのだが、それまでは客観的なデータは採れず、しかも実験対象は寝ているので質問するわけにもいかなかったのだから当然といえば当然と言える。でも様々な分野で科学が進展する中で、人生の三分の一を占める自分自身の事についてはつい最近まで未着手だったという事実に意外の感がある。
邦題にあるようなよく眠るための方法については、わずか一章で語られるのみであとは夢遊病だったり睡眠学習だったり、思い通りの夢を見る方法だったりが語られている。睡眠にかかわる様々なことが多岐にわたって紹介されていて、睡眠に潜む様々な可能性を知ることが出来る。
記憶の定着や技術の習得には睡眠が大事ということが科学的に証明されているが、少し前に流行った「朝活」は理に適っているのだろうかと、ちょっと気になった。
様々な研究成果を紹介しているので内容に一貫性がなく、あるところでは睡眠時間は長すぎても短すぎても駄目で7,8時間が適切と言いながら、別の場所では6時間の睡眠前提で話が進んだりする。なので結局どうすればもっとも良いのかは分からない。個人的には思い通りの夢をみたいとか、寝ている間に学習したいとかの高望みはなく、ただシンプルにぐっすり眠れる方法を教えて欲しかった。
著者
リチャード・ワイズマン
登場する作品
スリープ・ポジション (1978年) (Playboy books)
Sleep Talking: Psychology and Psychophysiology
The Dream World Of Dion McGregor (He Talks In His Sleep)
The Vampire: (Reissue) (Bullseye Chillers)
ラルフ124C41+ (ハヤカワ・SF・シリーズ (3123))
「The Seven Spinal Chakras」 Grateful Dead
現代アメリカを支配するもの (1971年) (エコノミスト シリーズ)
A Chapter on Dreams (Annotated) (Musings of Historically Significant Authors) (English Edition)