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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「餓鬼道巡行」 2012

餓鬼道巡行 (幻冬舎文庫)

★★★☆☆

 

 リフォーム工事中のために自宅の台所が使えず、買い出しに行ったり、外食に出かける男。

 

 リフォームの話をし始める雰囲気だったのが、いつの間にか食べることについての話になっていた。商品のパッケージや店の外観、店員の態度など、何かが気になりだしたらどんどん頭の中で思考が拡大していき、やがて突拍子もないような着地点に到達していく過程が面白い。その過程の一見支離滅裂な文章が、すっと心に入ってくることもあるから不思議だ。

 

個々人の心が曲がり、そして国家も曲がる。民族も曲がる。みんなで曲がりながら曲げわっぱを作って寂しく暮らす、ということになりかねない。

p209

 

 何につけても素直に受け取らないというか、どこか警戒していちいちじっくり吟味して自分なりの解釈をしないと納得出来ないような性格。過剰すぎて笑えてしまうのだが、だからといって大げさな、と切って捨てられない、どこかで共感を覚えてしまっている自分がいる。こういうのが理解できない鈍感な人間であったらどんなにか生きるのが楽だろう。

 

 食に関するエッセイ的な見方もできるのかもしれないが、料理の説明の仕方がなかなか斬新で、普段何気なく食べているようなよくある料理たちについて、新たな目で改めて考えてしまった。

 

著者

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餓鬼道巡行 (幻冬舎文庫)

餓鬼道巡行 (幻冬舎文庫)

 

 

登場する作品

満鉄全史 「国策会社」の全貌 (講談社選書メチエ)

芽ばえ

ブレードランナー ファイナル・カット(字幕版)

未来世紀ブラジル [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

 

 

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