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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「空気人形」 2009

空気人形

★★★☆☆

 

 ファミレスで働くしがない男が所有するダッチワイフが、ある日人間の心を持ち動き始める。

 

 人形が動き出す、というのはよくある話だが、子供のおもちゃは子供が寝静まった夜中に動き出すのに、大人のおもちゃは大人が働いている昼間に動き出すというのが面白い。大人のファンタジー映画といったところだ。

 

 人形が人間のように動き出したシーンは割と自然に描けていて、スッと物語に入っていける。人形なのに字が書けるのかとか、いろいろ買っているがお金はどうしているのかとか、どうやって働き始めたのかとか、割と気になる部分も多いのだが、うまくそのあたりをぼやかせているような気もする。

 

 正直言ってこうやってダッチワイフと暮らす人の気持ちはよく理解できないが、そういう人たちが想像の翼を広げて作り上げたような物語と言ってもいいのかもしれない。でもせっかくなら愛情を持って接してくれているご主人様の前に、その感情を持って動く姿で登場してあげればいいのにと思ったが、実際そうしたら言われたように、確かに「面倒くさい」のかもしれない。相手の気持を思いやって気配りしなくていいのが、人形の良いところということか。

 

 中身が空気のダッチワイフと同じように、心に空虚さを感じながら生きている人間はたくさんいる。そして誰もが気づかぬうちに、知らぬ誰かの心の空虚さを満たす役割を果たしていることもある。そうやって世界は人知れずゆるくつながっている。

 

 世界に漂っていた空気がある時、空気人形となって誰かに影響を与え、人形から漏れ出た空気がタンポポの綿毛を飛ばし、また誰かに影響を与える。世界中で起きている様々な現象や人々の何気ない行動が関連し合って世界が動いていると想像すると、とても不思議な気分になる。

 

監督/脚本/編集

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原作 ゴーダ哲学堂空気人形 (ビッグコミックススペシャル)

 

出演 ペ・ドゥナ板尾創路ARATA余貴美子岩松了星野真里柄本佑寺島進山中崇オダギリジョー富司純子

 

撮影 リー・ピンビン

 

空気人形

空気人形

 

空気人形 - Wikipedia

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