★★★☆☆
自らの身体を実験台に、様々な手法を試し、肥満と不調を解消した著者がたどり着いた最強の食事法。
様々な手法を試したという著者が、どんな食事を勧めてくるかとワクワクしていたのだが、イチオシで勧めてきたのが「バターコーヒー」。コーヒーにバターまたはギー等を混ぜたもの。正直、え~っ、と思ってしまった。なぜなら以前、テレビでバター好きの人の特集を見て、色んな意味でバターはヤバいものだと、勝手に思い込んでしまっているから。
バターコーヒーが良いのは、体を騙して食べていないのと同じ状態をキープでき、さらに腹持ちが良いからだそう。体にいいかはともかく、腹持ちが良ければその分食べなくてもいいので、単純にダイエットに有効だとは思う。知らなかったが、この本のおかげでバターコーヒーブームがあって、今でもファミマで販売しているようだ。一回くらいは試してみても良い。
本の中では、様々な食材について良い悪いを論評しているのだが、それを読みながら思うのは、健康は金がかかるな、ということ。肉は牧草で育った牛肉の方が良いだとか、野菜は新鮮な方が良いとか、それらは当然通常よりは高いものになる。さらに新鮮さも大事なので買い置き、作り置きは出来ず、頻繁に買い物や料理ができるような時間的余裕も必要になってくる。貧乏人ほど肥満が多くなるというのも分かる気がする。
そしてもう一つ、食べ物に関しては食文化が違うので、あまり他国の国の人の話は参考にならないな、と思ってしまった。それなりに味噌、醤油、豆腐、寿司などの日本の食材についても語られているのだが、多分それらは日本での立ち位置とは違うだろうし。本の中で勧められていた謎の食べ物をネットで取り寄せて食べているけど、実は納豆を食べたほうが効果的、みたいなこともきっとあるだろうし。
ただ、何かを食べては自分の体にどんな変化が起きるのか感じ取ろうとするのは大事だな、と思った。ただ何も考えずに食べるだけでなく、そういう変化に気づけるようになれば、自然とちゃんとした食事が取れるようになりそうだ。
また、リカバリーすればいいから、良くないとされている食品を食べても全然オッケーという著者の姿勢は好感が持てた。食事は健康の手段でもあるが、コミュニケーションの手段でもあるので、食べ物のことで人を不快にするのはできるだけ避けたいところだ。
登場する作品
Fat Chance: The bitter truth about sugar (English Edition)
The Honey Prescription: The Amazing Power of Honey as Medicine (English Edition)
Body by Science: A Research Based Program to Get the Results You Want in 12 Minutes a Week