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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「16ブロック」 2006

16ブロック (字幕版) 

★★★☆☆

 

あらすじ

 16ブロック先の裁判所へ囚人を護送するよう命じられた刑事が、同僚の悪徳刑事らに襲撃される。

 

感想

 ブルース・ウィリス演じる主人公は覇気のない、枯れた雰囲気を漂わせる刑事だ。警察内の立場も窓際に追いやられているようである。そんなやる気のない雰囲気を漂わせているくせに、一度も敵に窮地に立たされず、常に主導権を握っている事に違和感があった。

 

 諦めたように生きていた男が正義に目覚めたのだから、本当はやる気を見せるべきなのに、相変わらず枯れた雰囲気なので逆に余裕しゃくしゃくな感じがしてしまう。まるでメチャクチャ強い人間が、雑魚キャラの攻撃に「やれやれだぜ」と言っているかのよう。そして本当に相手より先回りして、常に優位に立っているので、何者なの?という不審感がわいてしまう。そんなバックグランドがあるのなら示してくれないと。

 

 

 そして、そんな刑事に守られるモス・デフ演じる囚人はとにかくおしゃべりで、声も独特でウザい。存在感を示したと役者としては褒められるかもしれないが、映画のキャラクターとしては好きになれない。悪徳警官が迫る中、身を隠しているのに、そこそこの声量で喋りまくっていて、そんな奴おる?と思ってしまった。

 

 そんなウザいキャラだが、犯罪者は犯罪者、人は変われないという主人公の言葉に反論して、例としてチャック・ベリーやバリー・ホワイトに言及している。あまりその説には賛同できないが、数年後にそんなモス・デフが映画「キャデラック・レコード」でチャック・ベリーを演じているのは面白い。 

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 主人公と囚人を追う悪徳刑事たち。人がたくさんいる町中で、建物内だろうが地下鉄だろうが、二人がどこに逃げても一切見失わないのはすごすぎる。このあたりも違和感がありまくりだった。

 

 やる気のない雰囲気で余裕を見せつける、ずっと主人公のターンの映画。ただそれなりには面白い。

 

スタッフ/キャスト

監督 リチャード・ドナー

 

製作/出演 ブルース・ウィリス

 

製作総指揮 ダニー・ディムボート/トレヴァー・ショート/ボアズ・デヴィッドソン/ジョージ・ファーラ/ハディール・レダ/アンドレアス・ティースマイヤー/ジョセフ・ローテンシュレイガー

 

出演 モス・デフ/デヴィッド・モース/ジェナ・スターン/デヴィッド・ザヤス

 

16ブロック (字幕版)

16ブロック (字幕版)

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