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「極道の妻たち 決着」 1998

極道の妻たち 決着

★★★★☆

 

あらすじ

 組長である夫が子分殺しの疑いで逮捕され、真相を探るその妻。シリーズ最終作。サブタイトルは「決着(けじめ)」。

 

感想

 シリーズ第一作にも登場していた竹内力が冒頭に登場。その時とはすっかり変わってしまったキャラクターに、時の流れを感じずにはいられない。

 

 今回が極妻シリーズの最終作ということで全体的に気合が感じられ、力が入っていることが良く分かる。ただ力が入り過ぎて、今までの極妻シリーズとテイストが変わってしまっているような気がしないでもないが、良い方向に転がっているといえる。

 

 

 子分を殺したとして親分が逮捕され、その妻である主人公が真犯人を探すという一つのヤクザ組織内の話。普通は敵対する組織の仕業だと思いそうなものなのに、そういう感じが一切ないのは少し気になったが、まぁ観ている者はだいたい犯人が分かっているので、端折ったのかもしれない。

 

 このシリーズの定番として、カッコつけている男たちが実は男らしくなく、いざという時はそれを支える妻たちが侠気を見せる、というのがあるのだが、今回も勿論、主人公以外の女たちも侠気を出している。名物のかたせ梨乃は、今回も相変わらずの独特のファッションで存在感を示していて面白い。

 

 ただ今回は女たちだけでなく、男たちも侠気を見せている。助けてもらった恩義を忘れない愛川欽也演じる客人の男、きっちりとけじめをつけようとする名古屋章演じる親分、大金に目が眩みそうになったが最後は任侠の道に踏みとどまった大杉漣演じる兄弟分。彼らの存在が映画に深みを与えている。

 

 そんな侠気ある男たちを差し置いて、ラストを締めくくる主人公。緊張感のある賭場のシーンからの、小気味の良い啖呵シーン。見事に決まっている。しかし、決め台詞が「死ね!」というのはすごい。そんな何のひねりもないセリフをちゃんと決め台詞に昇華する岩下志麻のワード処理能力が凄すぎる。シリーズラストにふさわしい見事なエンディングだった。

 

 しかし、客人や賭場という昔ながらの任侠映画の定番が登場する一方で、親子の絆なんて二の次でこの世は金次第という子分たちの動きを見ていると、世の中の移り変わりを強く感じる。古き良き任侠映画の、最後を告げるような作品にも感じてしまった。

 

スタッフ/キャスト

監督 中島貞夫

 

出演 岩下志麻/かたせ梨乃/とよた真帆/中条きよし/愛川欽也/藤田朋子/細川ふみえ/トミーズ雅/名古屋章/大杉漣/竹内力/山本太郎/金山一彦/中尾彬/安部譲二

 

極道の妻たち 決着

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