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「マン・オブ・スティール」 2013

マン・オブ・スティール(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 滅亡直前のクリプトン星から地球に送られた、生まれたばかりのスーパーマンは、やがて成長し、クリプトン星人たちと戦うことになる。

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 「DCエクステンデッド・ユニバース」 第1作目。143分。

 

感想

 序盤の滅亡寸前のクリプトン星での出来事から、地球に到着、そして成長した主人公の現在の姿に至るまでの一連の流れが、コンパクトながら分かりやすく描かれていて見事だ。特に地球に来てからは、時系列的に描くのではなく、すでに成長した主人公が幼少期を振り返るという方法を取り、自身の能力や他人との違いに苦悩しながら成長してきたことが効果的に示されている。

 

 そしてそんな苦悩を抱えていた主人公が、地球人の若者と同じように自分探しの放浪の旅に出ているというのはなんだか微笑ましい。普通は探し求めている自分なんてものはどこにもいないと気づいて自分探しの旅は終わるものだが、主人公はちゃんと自分を見つけ、スーパーマンとなって実家に帰ってくる。

 

 

 後半は、主人公を探していたクリプト星人たちとの戦いが繰り広げられる。彼らは地球上では怪力だ。ちょっとパンチが当たれば、相手は壁を突き抜けてどこまでも吹っ飛んでいく。その大げさな感じが面白く、迫力もあって見応えがあった。少し「ドラゴンボール」のバトルぽい。

 

 しかし戦いによって豪快に建物が次々と破壊されていく様子は、爽快感もあるが費用対効果というか、歩留まりが悪くないか?と 不安にもなってくる。正しい事をしているのは分かるが、だからと言って何をやっていいわけじゃないだろう、と思っている自分がいた。普通はひと気のない採石場にいざなって戦うものだろうと。これが警察なら「派手にやらかしおって!」と上司にカミナリを落とされて、しばらく交通課に回されてしまうやつだ。

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 さらに考えてみれば、一応は地球人のためになるとはいえ、よそ者同士が地球上で戦っているだけという図式だ。地球人を巻き込んで迷惑なだけだなと、冷静になって白けてしまわなくもない。

 

 まずは困っている人々を助けるスーパーマンの姿を普通に見せて、彼が地球人にとって正義の味方であることをちゃんと示し、それからこの戦いが始まった方がよかったような気がする。先に次作を見てしまい、実はこれが次作の伏線にちゃんとなっていることを知っているので、この展開は上手いといえば上手い。だがシリーズの順番通りにこの映画を最初に見た人には、不満に感じてしまうような気がする

 

スタッフ/キャスト

監督 ザック・スナイダー

 

脚本/原案 デヴィッド・S・ゴイヤー

 

原案/製作

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原作 Superman: The War Years 1938-1945 (DC Comics: The War Years)

 

出演 ヘンリー・カヴィル/エイミー・アダムス/マイケル・シャノン/ダイアン・レイン/ローレンス・フィッシュバーン/アンチュ・トラウェ/ハリー・J・レニックス/リチャード・シフ/マッケンジー・グレイ/マイケル・ケリー/アイェレット・ゾラー/クリストファー・メローニ/ラッセル・クロウ

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音楽 ハンス・ジマー

 

マン・オブ・スティール - Wikipedia

 

 

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