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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント」 2012

生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)

★★★★☆

 

内容

 真面目すぎる人々が楽になれるために必要な、悪知恵の紹介。

 

感想

 この著者は感覚で生きている人かと思っていたので、悩み事の解決に「よく調べること」という言葉が何度も出てくるのが意外だった。確かに漠然としているどうしていいのかわからない悩み事も、その事についてよく調べることで何を解決すればいいのかが見えてくる。一番よくないのは漠然とした不安に、漠然と悩んでいる事なんだと。

 

 そして誰にでもいい顔しようとしないこと。丸く収めようとすると何故だか自分だけが苦しくなったりする。時には優先順位をつけて、順位の低い人や事柄を切り捨てることも大事だ。それにはまず自分にとって何が大事なのかを分かっていないといけない。まずは自分を知ることが必要だ。

 

 

 それから誠意を尽くせば分かってもらえるなどと、相手に期待しないこと。これは結構重要だ。何故だかわからないが、こういう理想を前提にして考えている事というのはよくあるような気がする。ほぼ無意識に。何故だろう、学校教育の賜物なのだろうか。でも実際には分かり合えない人には何度も出くわす。そこで必死に分かり合おうとするから悩んだりする。こいつとは一生分かり合えないとあきらめた方が、別の接し方が出来るものなのかもしれない。

 

 あと著者は、うまくお金を使うなと感じた。自分が悪くないのであれば一銭も使いたくないのが心情だが、それを使うことで自分の心が割り切れることもあるのだな、と。数千円で相手と縁を切ることが出来た、とか、どんな人間か分かったとか、それ以上の損をしないで済んだとか。

 

 この本読んでみんなが自分本位で生きたら、世の中が上手く回るのかもしれない。みんなと仲良くしなければいけないと思うと、嫌な人とも付き合わなければいけないが、気の合わない奴とは付き合う必要はない、となれば、気の合う人間だけで固まって幸せに暮らせるような気がしてきた。みんな無駄にいい顔しようとし過ぎなのかも。

 

 前提としてこの本では子供を持つことはいい事だ、となっているのだが、そこだけがピンと来なかった。まあでも、人類が続いているのはそれがあるからだし、少子化だとか言っても、結婚している人は大抵子供を作るからそうなのだろう。

 

著者

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