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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「愛情物語」 1984

愛情物語

★★★☆☆

 

あらすじ

 ミュージカルのオーディションを控えた16歳になったばかりの少女は、自分を捨てた両親を探すために一人旅立つ。

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感想

 冒頭から映画「フラッシュダンス」やマイケル・ジャクソンの「スリラー」のミュージックビデオなどの影響をモロに受けたミュージカルを見せつけられて、気恥ずかしい気持ちにさせられた。この映画は、主演の原田知世が随所で意味なく踊らさせられるダンス映画だ。彼女はプロに混じるとさすがに見劣りするが、頑張ってはいた。アイドル映画としてはそれで十分だろう。

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 劇中で使われている曲はどれも80年代のダンス映画ぽさがあったが、その中でローズマリー・バトラーの「Chotto Matte Kudasai 」はぶっ飛びすぎていて鳥肌が立ってしまった。調べてみたら世界中で色々とカバーされていたので驚いたが、もともとはハワイの歌手がオリジナルを歌っているようだ。原曲はハワイアン調だが、この映画のダンスバージョンはインパクトがすごい。

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 主人公が旅に出て、途中で知り合った男と共に実の両親を探すストーリーだ。ただ、主人公が自分を捨てた両親に会いたいと熱望するのがよく分からなかった。どう考えてもハッピーエンドにならない事は予想出来てしまう。

 

 それに彼女は途中で知り合った渡瀬恒彦演じる男に、親と思い込んでしまった動物のように付きまとうのだが、それもまた解せない。そもそも彼女は一人で各地をまわる気でいたのだから、心細さや寂しさを感じることは分かり切っていたはずだ。その覚悟はあったはずなのに、突然男に依存し始めたのには違和感があった。

 

 

 そんな主人公に付きあってしまう男も人が好すぎでよく分からなかったが、渋い渡瀬恒彦と可愛い原田知世の組み合わせで、色々疑問はありながらもそんなに悪くないロードムービーに仕上がっている。一応、男は主人公に死んでしまった妹を重ねているし、主人公も平気だと思っていたが若さゆえの甘さがあったと考えれば分からなくもない。冒険を通して少女が成長する物語といったところか。

 

 正直なところ、ダンスシーンは別になくても成立するような気がしたが、やりたくてたまらなかったのだろうから仕方がない。その気持ちはビシビシと伝わってきた。ただ両親探しのクライマックスで主人公が怪しげな雰囲気の洋館を彷徨った時は、これは絶対、ロッキー・ホラー・ショーやスリラーのようなホラー・ミュージカルをやる流れだろうなとひとりでニヤニヤしていたのに、予想に反して何も起こらなかったのはがっかりだった。

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 最後も綺麗にまとめにいっていったが、もうどうせなら渡瀬恒彦や倍賞美津子も画面狭しと踊り出すくらいのハチャメチャさが欲しかった。

 

スタッフ/キャスト

監督/製作 角川春樹

 

脚本 剣持亘

 

原作 愛情物語 (角川文庫)


出演 原田知世/渡瀬恒彦/倍賞美津子/ジョニー大倉/梅野泰靖/太宰久雄/きたむらあきこ/津田ゆかり/村田香織/川口敦子/室田日出男/加賀まりこ

 

音楽 甲斐正人

 

愛情物語

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  • 原田知世
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愛情物語 (1984年の映画) - Wikipedia

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