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「ゴーストキラー」 2024

ゴーストキラー

★★★★☆

 

あらすじ

 死んだ殺し屋の霊に憑りつかれてしまった女子大生は、裏社会の戦いに巻き込まれていく。

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 高石あかり主演、阪元裕吾脚本。105分。

 

感想

 ひょんなことから殺し屋に憑りつかれてしまった女子大生が主人公だ。殺し屋を成仏させるために協力することになる。殺し屋の幽霊は、主人公の体に乗り移ることが出来るが、普段は彼女の近くにいる。二人のコミカルなやり取りと、殺し屋が乗り移って戦う激しいアクションが見どころだ。

 

 主人公は殺し屋のすごい能力を手に入れたわけだが、それを喜んで積極的に活用しようとはしない。自分は普通の一般人だし、そんなことに関わり合いたくないしと、迷惑がっている。殺し屋の論理に乗ろうとはしない。

 

 

 だが、彼女には彼女の許せないことがある。そのために戦おうとするのが良い。泣き寝入りしないように、同じ被害に遭う女性がいなくなるようにと、自分の戦いとして殺し屋に力を借りる。戦いが終わって力が抜け、思わず泣いてしまうのもリアルだった。

 

 その後、主人公は殺し屋の後輩と知り合う。この後輩が、殺し屋の幽霊に取りつかれたと戸惑いながら説明する主人公を、驚くほどあっさりと信じてしまったのは可笑しかった。それに対する主人公の「飲み込みが早いな。反社だからか。」というツッコミも面白い。理不尽が多そうな裏社会では、確かにそういう態度のほうが生きやすそうだ。

 

 そして後輩の力を借り、殺し屋が成仏するための戦いが始まる。普通の人からは見えない幽霊の特性を生かしつつ、激しいガンアクションや格闘で魅せる。

 

 主人公が単なる殺し屋の入れ物にならず、それぞれの物語が丁寧に描かれている。クライマックス前に若干ダレる時間があったが、アクションとウィットの利いた会話で楽しませてくれる映画だ。

 

 特に主人公があくまでも一般人の立場を崩さず、その感覚でリアクションをしているのが、物語を面白くしている。終盤もめちゃくちゃにされたアパートの部屋をずっと心配していた。わずか一日の出来事にしているのも、彼女が殺し屋の世界にどっぷりと浸かってしまわないようにするためなのだろう。

 

スタッフ/キャスト

監督 園村健介

 

脚本 阪元裕吾

 

出演 髙石あかり/黒羽麻璃央/三元雅芸/井上想良/東野絢香/川本直弘/アベラヒデノブ/本宮泰風*/山口祥行*
*特別出演

 

ゴーストキラー

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  • 髙石あかり
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ゴーストキラー (映画) - Wikipedia

 

 

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