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「スウォーズマン 女神伝説の章」 1992

スウォーズマン 女神伝説の章 LBXC-801 [DVD]

 

★★★☆☆

 

あらすじ

  日本からやってきた武士たちと結託し、中国朝廷の転覆をはかる集団、日月新教。その内部抗争に巻き込まれた剣の達人。

 

感想

 最初はいまいちストーリーが分かりづらかった。だが段々と分かってくるのは、いろいろな要素はあるが、簡単に言えば一つの集団の中の権力争いだという事だ。どちらが正義でどちらが悪という事ではない。主人公が味方することになった権力の座を奪われた元教主も聖人君子というわけではなく、権力への執着を見せるなかなかの醜さを晒している。主人公は、たまたまその娘と知り合いだったから加勢しただけでしかない。

 

 豊臣秀吉によって天下統一された日本で、居場所がなくなった武士たちが中国にやって来て教団と結託したという筋だが、それほど彼らの存在感はない。中国のチャンバラに忍者の要素を加えたかっただけなのかもしれない。

 

 

 一応、映画の中で日本語が使われたりもするのだが、それでも字幕が必要なほどの分かりづらさだ。忍者が主人公らと戦うときにいちいち「回転斬りだ」「旋風斬りだ」と技の名前を言うのが可笑しかった。「ライダーキック!」とか言ってしまう仮面ライダーなどの日本の特撮ヒーローものをディスっているのかと思ったが、中国人たちも同じように技の名前を言っていた。

 

 この映画はいわゆる中国の武侠もの(武侠小説)なのだが、仮面ライダーや戦隊ものの大人版みたいなものといえるかもしれない。昔の人は特殊能力をみんな持っていたの?と思ってしまうほど、空を飛んだりの派手なアクションがあり、そこに色恋の要素であったり、浪花節的な要素が加わる大人のための娯楽作だ。

 

 主人公たちに立ちはだかる女体化した敵。別に女になりたかったわけではなく、最強の力を手に入れるために自ら去勢したという人物で、正直、どういう感情で彼(彼女?)を見ればいいのか良く分からなかった。女心が芽生えているらしく、主人公に対するほのかな恋心を窺わせることで、この物語を単なる剣の達人同士の戦いではなく、情感のある物語として仕上げているのだが、ただただ戸惑わさせられるだけだった。

 

スタッフ/キャスト

監督 チン・シウトン

 

脚本/製作 ツイ・ハーク

 

原作 秘曲 笑傲江湖 全7巻 完結セット[マーケットプレイス文庫セット] (徳間文庫)

 

出演 ジェット・リー/ブリジット・リン/ミッシェル・リー/ロザムンド・クワン/ヤン・サイクーン/フェニー・ユン/レイ・チーホン/ラウ・シュン

 

スウォーズマン - Wikipedia

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