BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「日本のセックス」 2010

日本のセックス (双葉文庫)

★★★★☆

 

あらすじ

 夫と共にマニアな世界に足を踏み込んでいた女が、ある事件に巻き込まれる。

 

感想

 前半はどっぷりとマニアな世界が展開される。自分とは一生関係ないようなこういう世界は怖いもの見たさで引き込まれる。けど、ほんとどっぷりでどこまで行くんだよと心配になるほどだった。そんな世界に浸る主人公の女性。こんな世界に浸かりながらもどこかに冷静な目を持っている。それがただの欲望にまみれただけの人間とは違うと感じさせるところだ。

 

 そんなマニアな世界から一転裁判のシーンに。あまり人には知られたくないことを世間にさらされながらも、彼女は夫への愛を支えに戦う。そして意外な結末を迎え、後日譚かと思っていたら、そこからも長い。知らなかった事実が次々と明かされていく。

 

 

 スカスカ感がなく中身がぎっしりと詰まった読み応えのある本だった。この文庫版の後書きや対談を加えたりしているところをみても、作者の、出し惜しみせずとにかく色々と詰め込んでいきたい、という想いが伝わってくる。

 

 対談の中でも触れられていたがこのタイトル、なかなか手を出しにくい。なんかもったいない気もする。違うタイトルで騙して手に取らせても後悔はさせないのではないかなと思うのだが。でも、このタイトルで出すからかっこいいとも言えるし、難しい。

 

著者

bookcites.hatenadiary.com

 

日本のセックス (双葉文庫)

日本のセックス (双葉文庫)

  • 作者:樋口毅宏
  • 発売日: 2012/12/21
  • メディア: Kindle版
 

 

 

登場する作品

12人の優しい日本人【HDリマスター版】 [DVD]

bookcites.hatenadiary.com

奇跡の海 (字幕版)

アメリ(字幕版)

bookcites.hatenadiary.com

Last Song

METAL LUNCHBOX

 

 

登場する人物

ビートたけし/GREAT3

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com