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「モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか」 2010

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)

★★★☆☆

 

 人間のモチベーションの新たな段階の紹介。

 

 人が生理的欲求に基づいて行動することをモチベーション1.0、そして、いわゆるアメとムチという外的要因に基づいて行動することをモチベーション2.0と定義づけている。現在の会社組織で人々を動かしているのはこのモチベーション2.0だが、このやり方では様々な弊害が出ていることをまず説明している。

 

 確かにアメとムチでは、アメをもらえないならやらないとか、こんな少しのアメじゃやる気しないとか、常にアメを与え続けないと人々のモチベーションを保てなくなる。さらには、アメのためにやっていると思われるのは心外だからもうやらない、というなかなかひねくれた考えを持つ人も出てくる。とにかく、アメとムチだけで人のモチベーションを保つことは難しい。

 

 それに変わってモチベーション3.0として著者が説くのは、内的要因に基づく動機付けである。「自律性」「熟達」「目的」の要素があれば、人々は自発的に動く。ちょうど、子供たちが誰に言われるわけでもなく、夢中で遊びに興じているように。今後はこのような動機づけが重要になってくる。

 

 本書では自分に対して、そして組織や教育の場でこのモチベーション3.0を活用していくのか、その方法が紹介されている。ただ、個人的には自分に対してモチベーション3.0を意識しなければいけないようじゃ、駄目なような気もしてしまうが、好きなことと得意なことは違うという前提なのかもしれない。他者に対しての方法はなかなか参考になる。

 

 読みながら、安い給料で過労死してしまうほど働いてしまう日本の労働者はなんなんだろうなと考えてしまった。ひどい労働環境に文句もなく働くというのはモチベーション3.0と言えなくもないけど、その割には楽しくなさそうでもある。いまだに封建社会のような、まさか自分に権利があるとは思っていない、言われたことをやるだけという労働観なのかもしれない。ここからモチベーション3.0まで行くには、かなり長い道のりが必要なのかもしれない。

 

著者 ダニエル・ピンク

 

 

 

登場する作品

3びきのくま

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予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

報酬主義をこえて 〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス)

内発的動機づけ―実験社会心理学的アプローチ (1980年)

企業の人間的側面―統合と自己統制による経営

楽しみの社会学

長い灰色の線 (字幕版)

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魂を売らずに成功する-伝説のビジネス誌編集長が選んだ 飛躍のルール52

バカをつくる学校

FINITE AND INFINITE GAMES

究極の鍛錬

フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR)

Finding Flow: The Psychology Of Engagement With Everyday Life (Masterminds Series)

Creativity: Flow and the Psychology of Discovery and Invention (Harper Perennial Modern Classics) (English Edition)

人を伸ばす力―内発と自律のすすめ

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私たち崖っぷち 上

Good Work: When Excellence and Ethics Meet

天才! 成功する人々の法則

Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (Thorndike Press Large Print Nonfiction Series)

栄光と狂気―オリンピックに憑かれた男たち

Once a Runner

やりとげる力

セムラーイズム

奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ

最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か

ドラッカー 365の金言

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ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

How The Mighty Fall: And Why Some Companies Never Give In (Good to Great)

Why Work Sucks and How to Fix It: The Results-Only Revolution (English Edition)

コア・コンピタンス経営―未来への競争戦略 (日経ビジネス人文庫)

経営の未来

 

 

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