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「影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのか」 2014

影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのか

★★★★☆

 

内容

 タイトルがピンと来ないが、どのような要因で人は頼み事や要求を受け容れるのか、人が承諾を与える心理を分類し、解説したもの。

 

感想

 営業をやっている人ならこれを一通り読めば、きっと良い結果を出せるようになるだろうなと感じさせる、よくまとまった内容。勿論、”フット・イン・ザ・ドア・テクニック”とか、よく知られた内容もあるし、自然と使っているテクニックもあるだろうが、こうやって体系的に知っておくと色々と応用がききそうだ。

 

 と、つい人間の心理を巧みに利用することばかり考えてしまうが、この本の趣旨は、そういうテクニックを教える、というのではなくて、そういうセールスマンから身を守るための対策がメイン。勿論、気が付けば欲しくもないものをよく買っちゃっている人にとってもためになる。なかには”胃から送られる警告を見逃すな”、みたいな、ん?となる曖昧なアドバイスもあるが。

 

 

 相手に何か親切をして、お返しに何かをしてもらうようお願いする、という割とシンプルな返報性のテクニックも、実は、自分のやりたい親切をして、自分のして欲しいお返しを要求するという、完全に主導権も選択肢もこちらが握っているという構造になっているという話は、驚きとともにこのテクニックの恐ろしさを感じた。

 

 過去の人から受けた頼み事や、買い物の体験を思い出しながら、時々その時の仕組みが分かって苦い顔をしたり、納得しながら面白く読めた。各章の最後に用意されたその章のまとめが、雑というか粗いまとめなのが残念。

 

著者

ロバート・B・チャルディーニ

 

 

 

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