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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

★4

「あん」 2015

★★★★☆ 暗い過去を背負った男の営むどら焼き屋に、1人の老女が雇って欲しいとやってくる。 とにかく樹木希林の演技が凄い。木々や鳥に話しかけたり、独り言を呟く姿が違和感なく自然だ。あまり触れられたくない不自由な指について尋ねられた時の、一旦とぼけ…

「はじめよう! システム設計 要件定義のその後に」 2018

★★★★☆ 「はじめよう! プロセス設計」「はじめよう! システム設計」に続くシリーズ三作目。とか言いながらそれを知らずに今作から読み始めてしまった。 前2作を読んでないと理解できない、というわけではないので問題ない。ただある程度の知識がないと引っか…

「裏切りのサーカス」 2011

★★★★☆ 冷戦下のイギリスの秘密情報部、通称サーカスで長官の右腕を務める男は作戦失敗の連帯責任で辞任させられるが、その後、監視役から組織内の裏切り者を探すよう要請される。 派手な展開はないが緊迫感が保たれた重厚な展開。説明的なセリフはほぼ無く、…

「狼の挽歌」 1970

★★★★☆ 恋人とバカンスを過ごしていた殺し屋が襲撃されるが、返り討ちにする。 冒頭のいきなり始まるカーチェイスは迫力がある。狭い車道を車が疾走する。この時代の車高の低い薄っぺらい車はカーチェイスの時によく映える。見た目以上にスピードが出ているよ…

「孤高のメス」 2010

★★★★☆ 看護婦であった母親が死んで、遺品を整理していた息子は、母親の残した日記を見つける。 医者が誤診や医療ミスで手術を途中で諦めて、切り開いた箇所を閉じるだけで他の病院に患者を回そうとするシーンとか怖すぎる。でも実際には普通によくあることな…

「マジック・イン・ムーンライト」 2014

★★★★☆ 世界的に活躍するマジシャンの男が、古い友人から知り合いの富豪をたぶらかしている霊能者のトリックを暴いて欲しいと頼まれる。 主人公のマジシャンは皮肉屋で文句ばかり言っている厄介な人物。出会う人に嫌味を言っては疎まれていく。当然、霊能者を…

「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」 2014

★★★★☆ 第2次世界大戦勃発直後のイギリスで、ナチスの暗号機エニグマの解読チームに加わることになった数学者。実話を基にした物語。 極秘任務の暗号解読チームに加わったベネディクト・カンバーバッチ演じる天才数学者アラン・チューリング。独りよがりで一…

「エンド・オブ・ウォッチ」 2012

★★★★☆ LAの犯罪多発地域を担当する警官コンビの日常をドキュメンタリータッチで描く。 「密着!警視庁24時!」的な雰囲気の映像。なぜか警察も犯罪者も皆がカメラを持っていて、それぞれの行動を自ら撮影している。リアルな感じはあるが、若干慌ただしく落ち…

「ONCE ダブリンの街角で」 2007

★★★★☆ 路上で歌っていたストリートミュージシャンの男が、一人の女に話しかけられる。 まるでミュージカルのように、主人公たちの唄う歌が過去の出来事や今の気持ちを説明しているのが面白い。音楽に溢れた映画で使用される楽曲がどれもいい曲ばかり。 www.y…

「0.5ミリ」 2014

★★★★☆ ある事件をきっかけに介護ヘルパーの仕事をクビになり住む所も失った女が、町で出会った老人たちの家に無理やり上がり込み、介護ヘルパーを行うようになる。 老人の弱みを握って家に上がり込むと聞くと、どうしても家の乗っ取りとか財産の強奪とか、暗…

「セッション」 2014

★★★★☆ 音楽学校に通う偉大なジャズドラーマーを目指す青年が、名高い指揮者のバンドに加わることになる。 威圧的な態度をとるJ・K・シモンズの存在感が圧倒的。この風貌でこの態度を取られたら、ただもう従うしかない。そしてただの変人かと思いきや、幼い少…

「セルラー」 2004

★★★★☆ 何者かに突然誘拐された女が、壊れた電話機の回線を直してなんとか繋がった見知らぬ若者に助けを求める。 冒頭に何の前触れもなく、突然事件が起こる。普通に驚いてしまった。そしてわけもよくわからないまま事件が進む。この辺りはまるで主人公と同じ…

「ダラス・バイヤーズクラブ」 2013

★★★★☆ アメリカ南部の保守的な土地で暮らす男が、エイズで余命30日と診断される。実話を基にした物語。 とりあえずガリガリで登場したマシュー・マコノヒーにゾッとしてしまう。この時点ではまだエイズとは判明していないわけだが、もう見るからにヤバい。た…

「ブルーバレンタイン」 2010

★★★★☆ 心がすれ違う夫婦の2日間。 二人の間にどこか冷ややかな空気が流れる夫婦。どちらも互いにやり切れない思いを抱えている。この二人を不幸にしているのが互いの思いやりだというのが切ない。女は後ろめたさもあって決して男に強く当たろうとはしないし…

「闇の子供たち」 2008

★★★★☆ 日本の新聞社のタイ支局に勤める男は、現地で行われる日本人の心臓移植手術についての情報を得て、取材をはじめる。 フィクションではあるが、ゾッとするような出来事が次々と起こる。すべてが事実ではないにしても、ほぼ同じようなことはきっと起きて…

「イル・ポスティーノ」 1994

★★★★☆ チリからイタリアの小島に亡命してきた世界的な詩人と、彼に郵便を運ぶ青年との交流。 主人公の青年が、いかにも片田舎の素朴な青年といった立ち居振る舞い。遠慮がちに、相手の様子を窺いながらためらいがちに、詩人に対して好奇心を示していく。 詩…

「スピンクの壺」 2015

★★★★☆ 飼い犬の目から見た著者たちの生活を綴ったエッセイ。 著者が仕事になかなか取り掛からず、ふと思い立っては別の用事に取り掛かり、得意気になったり、落ち込んだり、八つ当たりしたり、急に真面目になったりする様子が、毎度のことながら面白い。こう…

「ブレイブハート」 1995 

★★★★☆ 13世紀末、イングランドに虐げられていたスコットランドの独立のために戦った実在した英雄、ウィリアム・ウォレスを描いた作品。 男が妻を失い、そこからイングランドへの抵抗運動へとつながっていくというのがリアリティーがある。最初からでかい志が…

「ウォーリアー」 2011

★★★★☆ 父親の暴力が原因で離散し、互いにわだかまりを抱えた兄弟が、それぞれの思いを胸に総合格闘技の大イベントに出場する。 前半は父親と弟、兄とその家族という2つの物語がほぼ交わることなく描かれる。そこで今は離散した家族に何が起きたのかが明らか…

「ボーイズ・オン・ザ・ラン」 2010

★★★★☆ 会社の後輩に思いを寄せる男が、親切なライバル会社の男のアドバイスに従って、後輩との距離を縮めていく。 主人公は頭でっかちになりがちで、肝心な所で力が入らず、変な時に無駄に力が入ってしまうタイプのダメ人間。そのまま素直に感情を表現すれば…

「夏への扉」 1956

★★★★☆ 自ら設立した会社を乗っ取られた技術者は、飼い猫と共に30年間の冷凍睡眠に入る決意する。 主人公の技術者が、なるべく既製品を使うとか、故障が起きやすい箇所はなるべく減らすとか、修理は交換で済むようにするとか、その考え方にいちいち感心してし…

「日本で一番悪い奴ら」 2016

★★★★☆ 北海道県警の刑事になった男は、署内の厳しいノルマを達成するために、暴力団との関係を深めていく。実話を基にした映画。 ノルマというのは厄介で、社員を働かせることができたり、評価に役立てることができるが、様々な問題も生じさせる。警察におい…

「不滅の恋/ベートーヴェン」 1994

★★★★☆ ベートーヴェンの遺書に書かれた「不滅の恋人」を探すため、秘書をしていた男がヴェートーベンと関係のあった女性たちに会いに行く。 ヴェートーベンの生涯を女性関係を中心にして描いている。あまり彼の音楽家としての凄さは描かれていないが、それは…

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」 2015

★★★★☆ 台頭するファーストオーダーに対抗するレジスタンス軍は、姿を消したジェダイの騎士、ルーク・スカイウォーカーの行方を探していた。 新たな三部作の主人公を演じるのは、デイジー・リドリー。女であることを全面に押し出しておらず、まるで少年漫画の…

「レッドプラネット」 2000

★★★★☆ 人類が移住するための調査に火星に向かった一行は、到着寸前に事故に巻き込まれる。 火星に到着寸前から緊急事態の連続。まだ1時間くらいしか経っていないのにもうどうすることも出来なくて、万事休すで終了か、とハラハラさせられた。アクシデントが…

「シティ・オブ・マッド」 2008

★★★★☆ 母親が殺され孤児となった少年は、やがて仲間を見つけ路上で生活するようになる。 なんともやりきれない気持ちになる映画。主人公は母親を殺され、路上生活を余儀なくされ日々を生きるために犯罪を繰り返している。だけどこの主人公に道を誤ったと言う…

「ワルボロ」 2007

★★★★☆ ガリ勉だった中学生が、あることをきっかけに不良になり、仲間とともに他校との喧嘩に明け暮れる。 こういうヤンキーものの、他校と喧嘩しているのって何の意味があるのって思ってしまう。喧嘩して勝った所で何の意味もなくない?って思ってしまうのだ…

「スクリーム4: ネクスト・ジェネレーション」 2011

★★★★☆ かつての事件の体験を綴った本を出版した女がプロモーションのために地元に戻り、また事件が起きる。 「スクリーム」シリーズに4があるなんて知らなかった。冒頭の音楽や電話の音、セリフの雰囲気でこれまでのシリーズを思い出して、一気にテンション…

「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」 2016

★★★★☆ 多くの人にとってはどんな人がいて何をやっているのか、まったく想像もできない東京藝大の実態を探る。 芸大には変なことをやっている突き抜けている人達がいるから、そんな人達を取材した内容かと思ったらそうではなく、芸大の様々な学科に通う人たち…

「午後の遺言状」 1995

★★★★☆ 避暑地で過ごす老女優のもとに、新人時代の友人夫婦が訪れる。 登場人物たちが老人ばかりの引きの弱いヴィジュアル。だが面白い。自殺や痴呆という暗い出来事がありながらも、ときどき挟まれる喜劇。人生経験を積んだ彼らの生き様からおかしみが滲み出…