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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ライチ☆光クラブ」 2016

ライチ☆光クラブ

★★☆☆☆

 

あらすじ

 町の廃工場でロボットを作り、一人の少女を拉致させた少年グループ。

 

感想

 幼い頃に作った秘密基地に、大きくなっても変わることなく集まり続ける少年たち。だからなのか、ロボットを作ったはいいが、女神的扱いをする少女を拉致したり、町を支配するといい出したり、まったくやっていることが意味不明。そういった少年っぽさや子供っぽさ、もっと言えば黒歴史と言われるような行いをさせて、それを楽しむものなのかもしれないが、目的が見えなさすぎで、しかも場面転換もほぼなく、観ていて辛かった。

 

 別に少女を拉致するのにロボットを作らなくても、本人たちが直接やればいいのにと思っていたのだが、それも少年っぽい発想ということなのか。そしてそのロボットと少女との恋がメインの物語らしいことがやがてぼんやりと伝わってくる。今どき、なんの真新しさもない、感情を持ってしまったロボットと少女の交流をベタにやられてもなぁと、脱力してしまった。

 

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 内藤瑛亮

 

原作 ライチ☆光クラブ (f×COMICS)

 

出演 野村周平/中条あやみ/間宮祥太朗/池田純矢/松田凌/戸塚純貴/柾木玲弥/藤原季節/岡山天音/古川雄輝

 

ライチ☆光クラブ

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「フェア・ゲーム」 2010

フェア・ゲーム (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 大統領がイラク戦争の根拠としたイラクの大量破壊兵器の保有に疑義を唱えた元外交官が、報復として妻がCIAのエージェントであることを暴露される。実話に基づく物語。

 

感想

 とにかく戦争をする理由がほしい大統領と、いくら調査をしてもその理由を発見・断定できないCIA当局。結局大統領側から圧力がかかり、それに疑問や反発を感じながらも最終的には忖度して追従していく職員たち。そんな中、不正にどうしても納得できずに声を上げた人間に対しては、卑怯な手口で一丸となって徹底的に潰そうとする。

 

 なにやら最近の日本の状況を思い浮かべてしまう。アメリカだって官僚は忖度する。ただこれを見ていて日本人として暗い気持ちになってしまうのは、日本では三権分立がまともに機能していないという事。アメリカであれば、司法がちゃんと自らの仕事をして徹底的に調査するが、日本では相手の顔色を窺いながら恐る恐るそれをしているだけ。

 

 

 合衆国政府の疑惑に対して声を上げたショーン・ペン演じる元外交官も、民主主義が正しく機能することを信じるからこそ、その行動が取れたはず。そして、こうやって当時を検証するような映画すら作られている。

 

 おそらくこの事件についての知識が頭に入っている人には問題ないのかもしれないが、あまり良く知らない人間にとっては少し分かりづらく、映画としては今ひとつといった所。 

 

スタッフ/キャスト

監督/製作/撮影 ダグ・リーマン

 

製作 ビル・ポーラッド/ジャネット・ザッカー/ジェリー・ザッカー/アキヴァ・ゴールズマン/ジェズ・バターワース

 

出演 ナオミ・ワッツ/ショーン・ペン/サム・シェパード/ブルック・スミス/ノア・エメリッヒ/ブルース・マッギル/マイケル・ケリー/アダム・ルフェーヴル

 

フェア・ゲーム (字幕版)

フェア・ゲーム (字幕版)

 

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「薄桜記」 1959

薄桜記

★★★☆☆

 

あらすじ

 高田馬場の決闘を機に知り合った丹下典膳と堀部安兵衛。ひとりの女性の存在により、二人は数奇な運命に翻弄される。

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感想

 セリフは聞き取りづらいが、吉良邸討ち入りに向かう冒頭のシーンや橋の上での決闘シーンなど、クールな映像表現が随所に見られる。

 

 高田馬場の決闘から生じた様々な因縁が、二人の人生を大きく変えていく。しかし丹下典膳の妻に対する態度はあまり理解できない。妻が乱暴されたのに妻が悪いみたいな捉え方は、インドあたりでたまに聞くニュースのような考え方だ。本人的には、世間体や武士としての面目など色々、思い悩んではいるようだが。

 

 最後の片腕で足も怪我をした瀕死の主人公・丹下典膳が地面に這いつくばりながら敵と対決するシーンはちょっと凄い。相手も相手で、そんな人間に大勢で襲いかかるなんて人としてどうなのだと非難を浴びそうではある。とはいってもそんな相手に負けているのだが。

 

 

 ところで、この映画のチャンバラシーンで少し違和感を感じていたのだが、その理由は効果音が入っていないからだった。効果音を入れるようになったのは黒澤明の「椿三十郎」からか?

 

 堀部安兵衛演じる勝新太郎は、目がクリクリして可愛らしいが、とっちゃん坊やみたいであまりカッコ良くはない。彼は歳を重ねてカッコ良くなっていったのか。人間には色んなタイプがある。

 

 忠臣蔵ならクライマックスとなるシーンの直前でエンディングを迎えるという秀逸な構成だ。勿論その結果は知っているので、この物語と忠臣蔵の2本の映画を観られたような、2度美味しい展開になっている。

 

スタッフ/キャスト

監督 森一生

 

脚本 伊藤大輔

 

原作 薄桜記 (新潮文庫)

 

出演 市川雷蔵/勝新太郎/真城千都世/三田登喜子/大和七海路

 

薄桜記

薄桜記

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登場する人物

中山安兵衛/大高源吾 /神崎与五郎/千坂兵部/堀部弥兵衛/吉田忠左衛門/梶川与惣兵衛

 

 

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「その男ヴァン・ダム」 2008

その男 ヴァン・ダム(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 離婚問題などで疲れ果て、故郷のベルギーに一時帰国したジャン=クロード・ヴァン・ダムが、郵便局で強盗事件に巻き込まれる。

 

感想

 冒頭の割と凄い長回しのアクションシーン。映画の中では敵が何人いようと、彼ならなんとかしてしまう。でも、実際に事件に巻き込まれると映画のようにはいかない。正直、無いだろうなと思いつつも、ヴァン・ダムがなんとかしてくれるんじゃないかと期待してしまっている。

 

 ただ、この映画の中で一番面白かったのは、アクション映画好きの犯人の一人がヴァン・ダムと映画の話をして、ジョン・ウーの悪口をいう所。こういう映画のネタ話をもっとして欲しかった。

 

 

 映画のようにはいかない現実だが、それでもヴァン・ダムはちゃんと犯人に意見を言ったり、なんとか解決しようと提案もしていた。きっと実際にこんな事が起きたら、犯人もきっと映画のイメージで意見を聞いてしまうのだろう。で、きっとヴァン・ダムもそれらしいことを言わなければいけなくなる。

 

 時々よくわからない箇所もあったが、全体的に細かい笑いが散りばめられていて気楽に楽しめる作品。

 

スタッフ/キャスト 

監督/脚本 マブルク・エル・メクリ

 

製作総指揮/出演 ジャン=クロード・ヴァン・ダム

 

出演 フランソワ・ダミアン/ジネディーヌ・スアレム/カリム・ベルカドラ/ジャン=フランソワ・ウォルフ

 

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「柳生一族の陰謀」 1978

柳生一族の陰謀 

★★★★☆

 

あらすじ

  徳川二代将軍秀忠の死による家光と忠長の将軍後継争い。

 

感想

 なかなか豪華な面々の役者陣。だが正直、後継争いに決着がつくまではそれぞれに大した見せ場もなく、役者陣を活かしきれなかったなと思っていたのだが、後継争いに決着がついてからが本番だった。

 

 後継争いを影で操った萬屋錦之介演じる柳生宗矩(むねのり)。将来に禍根を残さぬよう非情なる態度で、争いの後始末を行う。ここで後継争いでいまいち見せ場がなかった役者たちが再度登場し、見せ場を演じる。このそれぞれのドラマが面白かった。

 

 

 そして驚きのラスト。まさかそれは予期していなかった。序盤は若干がっかりしながら見ていただけに、後半の盛り返しが予想外で興奮させてくれた。

 

スタッフ/キャスト 

監督/脚本 深作欣二

 

出演 萬屋錦之介/千葉真一/松方弘樹/西郷輝彦/大原麗子/中原早苗 /芦田伸介/山田五十鈴/志穂美悦子/室田日出男/真田広之/梅津栄/小林稔侍/高橋悦史/夏八木勲 /成田三樹夫/中原早苗/金子信雄/片桐竜次 /大江光/角川春樹/水野晴郎

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柳生一族の陰謀

柳生一族の陰謀

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「ポランスキーの 欲望の館」 1972

ポランスキーの欲望の館 HDマスター 完全版 [DVD]

★★★☆☆

 

あらすじ

 一人旅を続ける女性が暴漢に襲われ、奇妙な人々が暮らす館に逃げ込む。

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感想

 舞台となる館が豪邸でインテリアにも凝っており、それだけでも見ごたえがある。現代アートをモチーフにした調度品など画面の隅々まで眺めたい感じだ。

 

 映画はコメディだが、ネタとネタをつないでいっただけのような、特に筋という筋はない。デジャヴュのように繰り返される似たようなシーンとか、何か意味があるのかと深読みしたくなるような場面がある一方で、あのシーンは何だったのかと思ってしまうような、やりっ放しのシーンもある。

 

 

 とりあえず主演女優のシドニー・ロームがまともに服を着させてもらえず、ほとんど半裸だったのが、無駄にセクシーで面白かった。

 

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/出演 ロマン・ポランスキー

 

出演 マルチェロ・マストロヤンニ/シドニー・ローム/ヒュー・グリフィス/グイド・アルベルティ

 

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「ぼくたちの家族」 2014

ぼくたちの家族 

★★★★☆

 

あらすじ

 母親が余命わずかと診断され、動揺する家族。

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感想

 突然倒れたわけでもないのに様子がおかしいからと病院に連れて行ったら、一週間がヤマとか言われたらそりゃ動揺する。だがそこからは闘病の物語と言うよりは、家族の一人が死ぬかもしれない事態に直面したときの、他の一員たちの心の動きを描いている。

 

 動揺して判断力がなくなる父親、自分がしっかりしないといけないと思いつめる長男、そんな彼らの様子を少し冷静な目で見ながら心配し、明るく支えようとする次男。そんな彼らの心が少しずつ変化していく。結局、どんな状況でも、大事なのは気の持ちようなのかもしれない。同じ状況でも、気の持ちようで見える景色が違ってくる。

 

 

 こういう病気を扱った物語で、お金の問題が大きく取り上げられているのは珍しい。普通の物語だと、当然のように入院したり手術したりする。だが、この映画のように片隅でコソコソとお金の心配をしているのを見てしまうと、同じような状況になったときに自分は大丈夫かと、急に心配になってしまう。

 

 しかし、郊外とはいえ、大きな家に住んで、子供も大学に行っていて、借金に苦しんでいるというのは普通にあることなのか。子供が親に借金をするのではなく、親が子供に借金をしていく時代になりつつあるのかと、勝手に日本の将来に不安を感じてしまった。

 

 今まであえて誰も口にしなかった恐れを、状況の改善が見られてホッとした次男が口にする。その途端、父と長男の感情が一気にこみ上げ、それでもグッと堪えて立ち尽くす姿に、見ているこちらまで泣きそうになってしまった。役者陣が皆いい演技をしている。

 

 ある意味ではこの映画は良い結末を迎えた。だがそうではなく、最悪な結果が待っていたらどうなっていたのだろうか、とも考えてしまう。それでもきっと、皆の覚悟は変わらなかったのだろうなという気はしている。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 石井裕也

 

原作 ぼくたちの家族 (幻冬舎文庫)

 

製作 竹内力/小西啓介/狩野善則/堀義貴/木滝和幸/若山泰親

 

出演

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池松壮亮/原田美枝子/長塚京三/黒川芽以/ユースケ・サンタマリア/鶴見辰吾/板谷由夏/市川実日子

 

ぼくたちの家族

ぼくたちの家族

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「ステイ」 2005

ステイ (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 自殺を予告した患者を心配し、居場所を探す精神科医。

 

感想

 よく見ると、同じ格好をした二人組、三人組が通り過ぎたり、乱雑だけど整然とした本棚、男同士、女同士のペアで踊る集団など、どこか現実感のない、奇妙な風景が登場人物たちの背後で広がっている。

 

 悪く言えば難解で良くわからない映画、良く言えば謎めいていて深みがあり想像力を刺激する映画。しっかりと体調を整えてから見るべき映画。疲れている時に見ると全然ストーリーが入ってこない。

 

 

 ラストにどこか地に足がついていないような、ふわふわした物語の種明かしのようなものがされているが、きっと見る人によって解釈は分かれるのだろう。個人的には死ぬ直前に見た幻のようなものだと感じた。ただそれも確信はなく、もやもやしたものが心に残っている。見るたびに新たな発見があり、また別の感想が生まれそうな、作り込みのしっかりした映画だった。

 

スタッフ/キャスト 

監督 マーク・フォースター

 

出演 

bookcites.hatenadiary.comナオミ・ワッツ/ライアン・ゴズリング/ボブ・ホスキンス/ジャニーン・ガラファロー/B・D・ウォン

 

ステイ (字幕版)

ステイ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

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「Seventh Code」 2014

セブンスコード

★★★☆☆

 

あらすじ

 一度だけ会ったことのある男を追って、ロシアまでやって来た女。

 

感想

 色々と疑問が出てきてしまう映画ではある。女はどうやって男のロシアでの居場所がわかったのか、なんで男はつきまとう女にそれほどは驚いていないのか。また、明らかになった女の正体から考えると、なんであんな行き当たりばったりな行動をしているのか、とか正体が判明する前の行動にも疑問が出てくる。男もその正体からすると、つきまとう女に対して手ぬるい対応だ。

 

 そんな数々の疑問も、これがミュージックビデオから派生したものと知ったら、まぁいいかという気になった。そう考えると、男に邪険に扱われ、気まぐれに部屋に誘われたらホイホイついていくアイドルの残念な姿をまず見せて、観ているものを落ち込ませておいてからのどんでん返し、そしてミュージックスタート、という展開は悪くない。上映時間が1時間と短いのも納得。あまり丁寧に描いてしまうと、2時間ぐらいのちゃんとした映画になってしまう。

 

 

 監督の名前を最大限に利用している気がして、企画した秋元康はさすがの策士だ。普段あまり見ることがない、ロシアのウラジオストクを舞台にしているのも新鮮で、街の風景を見るだけでも満足できた部分はある。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 黒沢清

 

出演 前田敦子/鈴木亮平/アイシー/山本浩司

 

セブンスコード

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関連する作品

元となったミュージックビデオの曲 

セブンスコード

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  • 発売日: 2014/03/05
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

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「フェア・ゲーム」 1995

フェア・ゲーム(1995) (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 何者かに命を狙われる女弁護士と、彼女を護衛する刑事。

 

感想

 タフないい男とセクシーな女、派手な爆破シーンと、典型的ないかにもなアクション映画。意外と最近こういう映画は見なくなったかもしれない。

 

 当時にこれを見れば、悪役たちはハイテクを駆使した犯罪集団に見えたのだろうが、今だとそんなにすごいとは思わない。この時代からものすごくテクノロジーが進化しているということだ。

 

 

 メインの二人は不死身かと思うほどほぼ無傷なのに、周りはバッタバッタと死んでいく。この手の映画ではありがちだが、ちょっと無慈悲すぎる。そんな中でまだ事件も解決してないのに、二人はイチャつきあったり。

 

 あまり難しいことを考えず見られる映画ではあるが、ラスボスとちゃんと戦うとか、クライマックスをもっと盛り上げてほしかった。

 

スタッフ/キャスト 

監督 アンドリュー・サイプス

 

原作 逃げるアヒル (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

出演 ウィリアム・ボールドウィン/シンディ・クロフォード/スティーヴン・バーコフ/クリストファー・マクドナルド/ミゲル・サンドバル/ヨハン・カルロ/サルマ・ハエック/オレク・クルパ/ジェニット・ゴールドスタイン/スコット・マイケル・キャンベル 

 

フェア・ゲーム(1995) (字幕版)

フェア・ゲーム(1995) (字幕版)

 

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「地獄門」 1953

地獄門 【デジタル復元版】 [DVD]

★★★☆☆

 

あらすじ

 平治の乱の際に出会った女に好意を持った男は、女が既婚であることを知るが、それでも強引に結ばれようとする。カンヌ国際映画祭グランプリ作品。

 

感想

 男が女に好意を持つのは理解できる。だが、既に結婚しているから諦めろと言われても頑なに諦めないのは往生際が悪い。女も好意をもっているわけでなく、普通に迷惑に思っている。さらに男は女やその身内を脅したり、その夫を殺害しようとしたりしている。現代なら普通に事件の案件だ。

 

 思い通りにならないと我慢ができない、まるで駄々をこねる子供のような主人公だが、あることがきっかけでようやく自分の愚かさに気づく。だが気づくのが遅すぎる。もっと言えば、もしそれがなかったらそのまま幸せに暮らしていたのかと。どちらにしても自分勝手な男だという結論になってしまう。

 

 

 そんな我儘な主人公とは対照的な、女の夫の大人な対応が心を打つ。決して優位な立場を利用して主人公を罵倒したり侮辱したりせず、常に対等に接し、事件の後も理性的に振る舞った。

 

 物語としては悲劇的なストーカー事件といったところだが、艶やかな衣装や小道具のカラー映像が素晴らしい。華やかな映像に見入ってしまった。長谷川一夫も京マチ子もふくよかな顔立ちで、それも平安時代ぽかった。 

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 衣笠貞之助

 

原作 袈裟の良人

 

出演 長谷川一夫/京マチ子/殿山泰司

 

音楽 芥川也寸志

 

地獄門

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  • 長谷川一夫
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「氷の接吻」 2000

映画「氷の接吻」【TBSオンデマンド】

★★★☆☆

 

あらすじ

 監視対象の男を殺害した謎の女に惹かれてしまった英国諜報局員。

 

感想

 監視していた男が女に殺される一部始終を見ていたのに、なんで主人公は惹かれてしまったのか、謎だ。妻と娘が去った自分の境遇になにかリンクするものを感じたということか。それにしても単純に金目当てで人殺しを行う女、しかもその現場を目撃しているのに好きになるのか?と釈然としない。

 

 女もなんで金目当ての殺人事件を繰り返すのか、よくわからない。すぐに無くなる程の金のためにやっているのならちょっと頭が悪すぎるし、大金を手に入れているのにそれでも繰り返すのならそれは病気だ。雑な犯行を繰り返している割には警察に追われることもなく、本人も普通に生活をしている。

 

 

 仕事そっちのけで彼女の監視を続ける主人公。各地で後をつけていたりしたら流石にバレるだろうと思うのだが、いっこうに女は気づかない。言い訳として、どこにでもいそうなありふれた感じの男だから、というのだが、流石に苦しいと思う。やがて女に気付かれないように、女と恋人を引き離したり、捕まえに来た警察を追っ払う主人公。このあたりは今ならただのストーカーで片付けられそう。警察とストーカーは、性質としては似ているのかもしれない。

 

 最終的には地の果てと呼ばれる場所に流れ着き、レストランで働くようになった女と、ついに直接言葉をかわす主人公。女は地道に働くこともできるのかと軽い驚き。なら尚更人殺しなんかする必要なかったのにと思ってしまった。ラストで女は男がいつもそばにいたことにようやく気づく。これも本当に今、気づいたの?なんで若干微笑んで喜んでいるの?と驚きすぎて苦笑してしまった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ステファン・エリオット

 

原作 氷の接吻 (ハヤカワ文庫NV)

 

製作総指揮 ヒラリー・ショーマーク・ダモン

 

出演

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アシュレイ・ジャッド/パトリック・バーギン/ジェイソン・プリーストリー/k.d.ラング/ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド

 

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「悪夢探偵」 2007

悪夢探偵 

★★★☆☆

 

あらすじ

 ある番号に電話をかけた人物が直後に自殺するという事件が連続して起こり、女刑事はその真相を探るため、夢探偵に協力を依頼する。

 

感想

 自殺するときに一緒に死んでくれる相手を求めるなんて、そんな面倒くさい事をせずに、死にたきゃ一人でさっさと死ねばいいのにと思ってしまうが、そういうものではないらしい。実際に自殺願望者を狙った事件も起きているわけで。

 

 自殺願望者の夢の中に入り込んで殺してしまうという仕組み自体は正直良くわからないが、刃物を使って相手に切りつける描写は観ているだけでかなり痛かった。焼却炉の中のシーンでは、見ているこちらでいろいろと想像してしまい、勝手にひとりで怖くなってしまっていた。恐怖心を煽るシーンがうまい。

 

 

 悪夢探偵といいながら、主人公はビビって文句ばっかり言っており、全然探偵らしくない。なんでこんなタイトルにしたのだろう。そして、hitomiの残念な演技。ちゃんとした人が彼女の役を演じていたら、もっと爽やかな気分で映画を見終えることができたはずだ。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/出演/撮影/編集 塚本晋也

 

原作 悪夢探偵 角川文庫

 

出演 松田龍平/hitomi/安藤政信/猪俣ユキ/ふせえり/大杉漣

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悪夢探偵

悪夢探偵

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関連する作品

続編 

悪夢探偵2

悪夢探偵2

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

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「トランセンデンス」 2014

トランセンデンス(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 テロリストにより命を奪われてしまった天才科学者である夫の意識を人工知能にアップロードした妻。

 

感想

 余命少ない夫に対して、できることがあるなら何でもしたい、残せるものがあるのなら何でも残したい、という気持ちはすごく分かる。それに記憶や意識だけを取り出して保存すれば、死後もまるでその人がいるかのように話をすることができる、というのもなんとなく出来そうな気がする。

 

 だが死後に保存した意識に様々な情報や知識を吸収させたら、もうそれはその人ではないのではないかという気もしてしまう。なんとなく話し方や考え方は似ているがもうその人ではなく、モノまねをする人でしかないのではないかと思ってしまう。そうなるとよく似てはいるけど、全く違う人ということなる。

 

 

 映画では人工知能が能力を増強した人間を操るようになり、関係者が危険性を感じるようになる。しかし、なんでそんな余計なことをしてしまったのかなと思ってしまう。単純に病気や怪我を直してあげるだけでいいのに、余計な機能を付け加えるから警戒される。それも妻への愛ゆえなのかもしれないが、良かれと思ってやっていることでも必ずしも喜ばれるわけではないことというのは意外とたくさんあって、難しいところでもある。

 

 もう一つ気になったのは、国がテロリストと協力し合うのは問題ないのか、という事。他の地域ではテロリストに資金援助しているなんてことはあるみたいだが。しかしテロリストも自分たちのテロ活動によってこんな事になったわけで、皮肉な展開ではある。

 

 全体的に、眠気を誘うような非常に退屈な映画だった。結局、どんなにすごくても相手は所詮コンピューターだから、派手なアクションの戦いなんて難しいのかもしれない。退屈でも名作と呼ばれる映画もあるわけだが、この映画は深みが足りない。

 

スタッフ/キャスト

監督 ウォーリー・フィスター

 

製作総指揮 ダン・ミンツ/エマ・トーマス

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出演

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レベッカ・ホール/ポール・ベタニー/ケイト・マーラ/キリアン・マーフィー/コール・ハウザー/クリフトン・コリンズ・Jr/ジョシュ・スチュワート

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トランセンデンス(字幕版)

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「天空の蜂」 2015

天空の蜂

★☆☆☆☆

 

あらすじ

 軍用の巨大ヘリコプターがテロリストに奪われ、日本の原発を全て破壊するよう要求される。

 

感想

 冒頭からの白々しいしっくりこないセリフ回しから、ヘリコプターが盗まれたあたりまでで既に嫌な予感が漂っていた。ヘリコプターが突然飛び立ったのに、さも知っていたかのように全然驚いていない。犯人からの要求が届いても騒然とするわけでもなく、さも知っていたかのように粛々と対応準備を整えている。国も世間も事件に対する反応がのんびりとしている。

 

 その割には突然、場を盛り上げる情感たっぷりの音楽が流れ、無駄に体温の高い演技が始まる。全然そうなる過程が描かれていないので戸惑わされる。もしかしたら観ている途中で自分が知らず気絶してしまっているのかもと不安になってしまった。やりたいシーンだというのは分かるが、そこに至る過程をもっと丁寧に描いてほしかった。そんなシーンの連続でついていけなかった。

 

 

 全体的にみんなの演技が下手くそに思えて萎えたのだが、もしかしたら前後の脈絡がない、ピントが外れたようなセリフのせいなのかもしれない。話の流れもなく、唐突に何か言われても、違和感しか感じない。

 

 きれい事だけでは語れない原発について、踏み込んだ表現をしているのは分かるが、犯人に語らせすぎている印象。なんで観客を説得して共感を得ようとしているの、と思ってしまった。少し力みすぎ。

 

 いろいろとやりたいことを詰め込みすぎて、それぞれを描ききれず中途半端にとっ散らかり、しかも長くなって観客の負の感情を増幅させる最悪のパターン。

 

 唯一面白かったのがニュースで解説していた軍事評論家の髪型。でも、そんな細かい笑いは後でいいから、まずは本編ちゃんとやれよと、結局文句を言いたくなるが。

 

スタッフ/キャスト 

監督 堤幸彦

 

脚本 楠野一郎

 

原作 天空の蜂 (講談社文庫)

 

出演 江口洋介/本木雅弘/仲間由紀恵/綾野剛/向井理/竹中直人/石橋蓮司/ 光石研/ 佐藤二朗/手塚とおる/藤井尚之/岡田浩暉/小倉淳

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音楽 リチャード・プリン

 

天空の蜂

天空の蜂

 

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