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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」 2015

ミッション:インポッシブル/ ローグネイション (字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 所属する組織が解体されるという苦境の中で、以前から追っていたシンジケートの調査を単独で続行する主人公。シリーズ第5作。

 

感想

 おなじみのテーマソングが流れ、華やかな雰囲気や派手なアクション、世界中を飛び回る様子など、大作感に溢れている。映画を観ている、という気分が存分に味わえる。

 

 今回は、主人公の追うシンジケートにいるレベッカ・ファーガソン演じる謎の女が良かった。敵の組織にいながらも主人公を助けたり、だけど途中で裏切ったり。敵と戦うシーンやバイクに乗るシーンなどのアクションもさまになっている。特に華やかなドレスを纏った姿でオペラ観劇中の首相を狙撃するシーンは、セクシーで印象に残った。

 

 

 そして、主人公を演じるトム・クルーズのアクションも相変わらず激しい。多分この人は、ジャッキー・チェンとマインドはほぼ同じような気がする。迫力のある危険なアクションを思いついたら、もうやりたくて仕方がないような、ちょっとヤバい性格の持ち主。ショービジネスに向いてるタイプの人種だ。

 

 アクションシーンはどれも見ごたえがあったが、その中でもバイクのチェイスシーンは迫力があった。激しいカーチェイスは割とよくあるが、こんなにがっつりとバイクチェイスシーンを描く映画はあまりなかったのではないだろうか。ものすごいスピードで車の間をぎりぎりですり抜けていき、見ているだけで怖かった。エンジンが高鳴っていく音も気持ちいい。

 

 ストーリーも騙し騙されの連続で緊張感があり、最後まで手に汗握る展開。最後はどこまでが予定通りの作戦だったのか、曖昧に感じる部分がないわけではないが、痛快な決着のつき方で気分よく観終えることが出来た。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/原案 クリストファー・マッカリー

 

製作

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ブライアン・バーク/デヴィッド・エリソン/ダナ・ゴールドバーグ/ドン・グレンジャー


製作/出演

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出演  ジェレミー・レナー/サイモン・ペッグ/レベッカ・ファーガソン/ヴィング・レイムス/ショーン・ハリス/アレック・ボールドウィン/サイモン・マクバーニー/チャン・チンチュー/トム・ホランダー

 

ミッション:インポッシブル/ ローグネイション (字幕版)
 

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション - Wikipedia

 

 

関連する作品

前作 シリーズ第4作目 

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次作 シリーズ第5作目

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「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」 1992

ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌 [DVD]

★★★★☆

 

あらすじ

 型破りな警察官と潜入捜査官が協力して、武器密輸組織と戦う。

 

感想

 冒頭から時代を感じるスタイリッシュな映像で、今見ると少しダサく感じないこともないのだが、しばらくすると慣れてきてそれがまたかっこよく見えてくる。

 

 ジョン・ウー演じる警察官が、トニー・レオン演じる潜入捜査官と協力して、武器密輸組織に立ち向かうというストーリー。少し「インファナル・アフェア」を連想させる内容ではあるが、潜入捜査官のいつバレるともしれない緊張感はあまり描かれておらず、どちらかというとやりたくない悪事をしなければならない苦悩が多く描かれている。

 

 ちなみに「インファナル・アフェア」で警視を演じていたアンソニー・ウォンも組織のボスという悪役で出演している。

 

 そして内容は、まるでずっと銃撃戦をやっているようにさえ感じてしまう激しい映画。様々なガンアクションが繰り広げられ、あらゆるものが破壊されていく。火薬の量も半端ない。あまりの激しさにただもう圧倒されてしまう。

 

 当然、撃ち殺される人も多数。警察と組織の人間が死ぬのは仕方がないのだが、民間人もどんどん撃たれるのはやり切れない。特に病院のシーンでは巻き込まれたとかではなくて、単純に患者が無差別殺人されていて酷い。これは、バイオレンスは決してカッコいいものではなく、痛いし大事な人が死ぬこともあるし残酷なものだ、というメッセージが込められているのだろう。暴力以外の解決策を探すべきだ。

 

 

 とはいえ映画はだからこそ面白い。ただ撃たれる人の数や弾数や多かったり、爆薬の量が大量だったりするだけでは飽きてしまいそうだが、ちゃんと要所要所で締まるシーンが用意されていて、緩急をうまく使っている。アクションだけでなく、二人の男の絆のようなものも描かれていて、グッとくる。

 

スタッフ/キャスト

監督/出演 ジョン・ウー

 

出演 チョウ・ユンファ 

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アンソニー・ウォン/テレサ・モウ/トン・ワイ

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ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌 [DVD]

ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌 [DVD]

  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: DVD
 

ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌 - Wikipedia

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関連する作品

シリーズ作品のようだがこの作品とは無関係

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「ラブストーリーズ エリナーの愛情」 2015

ラブストーリーズ エリナーの愛情(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 投身自殺を図るも一命をとりとめた女は、実家に戻って新しい生活を始める。

 

 一つの物語を夫婦それぞれの視点から描いた「ラブストーリーズ」の妻視点バージョン。男性視点は「ラブストーリーズ コナーの涙」。

 

感想

 すでに夫視点の「ラブストーリーズ コナーの涙」を見ているので、そこでは分からなかった妻の動向を脳内で補完するような感じで見た。二人が登場するどちらの映画でも共通の同じシーンなのに、微妙に内容が違っているのが面白かった。二人で同じ時を過ごしても、同じ思い出を共有しているとは限らない。

 

 夫視線のもう一作を見た時は、妻が独りよがりで我がままを言っているような印象だったが、それはこの映画を観てもそんなに変わらなかった。ただ、彼女は彼女なりに許せないことがあり、一概に悪いとは言えないな、という気にはなった。これは気持ちの問題なので、どちらが正しいとかではなく、そう思うのならもうそれで仕方がないことだ。このすれ違いはもはや修正できない。

 

 

 二人とも別れた後は親の元に戻っているが、学者の家と実業家の家という育った家庭の違いも関係しているのかもしれない。妻側は海の、夫側は流れ星の、両方の父親が印象的な話をしているが、これが二人の物事の捉え方の違いを端的に表しているような気がした。

 

 それから、夫視点の方で気になった音楽の扱いは、妻を思い出すから、ということか。

 

 二人の出会いは、男に父親の世話にならない生き方を、女に大学を辞めることを選択させたが、別れた後は共に出会う前の道に戻っている。それが、まるで二人の出会いを否定するような感じがして切ない。二つの映画で微妙に違うラストも、どちらにしても二人の心はすれ違い、決して元に戻ることはないことを暗示しているように思えた。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/製作 ネッド・ベンソン

 

製作/出演 ジェシカ・チャステイン

 

出演 ジェームズ・マカヴォイ/ヴィオラ・デイヴィス/ビル・ヘイダー/イザベル・ユペール/ウィリアム・ハート/キャサリン・ウォーターストン


音楽 サン・ラックス

 

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関連する作品

この物語を夫の視点で描いた作品 

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「逆光の頃」 2017

逆光の頃

★★★★☆

 

あらすじ

 京都で過ごす高校生男子。

 

感想

 わずか一時間強で、オムニバスのようにタイトルが付けられた3つの話に分かれている短い映画。何か壮大な物語ではなく、高校生男子の何気ない日常が描かれていく。

 

 まず何と言っても舞台となる京都の美しい映像に心癒される。古い家屋が並ぶ小径や風情のある夜の河原、深い緑の苔やあでやかな紅葉といった自然とうまく調和する歴史ある神社仏閣と、やっぱり京都はいいなと素直に思ってしまう。情緒がある。

 

 

 そして展開される物語もどこか詩的だ。人生を切り開くために動き出した友人や、夜の学校と幼馴染の女子、喧嘩、そして父親との関係など、高校生なら色んな思いがよぎるシチュエーションが用意されている。何十年と経った時に思い出すのは、きっとこんな出来事たちのはずだ。

 

 時おり差し挟まれる印象的な映像や、効果的なたっぷりとした間、ちょっとした時系列の入れ替えなどが、淡々したテンポの中でちょっとしたアクセントとなっていて、物語を引き締めている。大作ではないが、キラリと光るものがある良い作品。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/撮影 小林啓一

 

原作 逆光の頃 完全版 (モーニングコミックス)


出演 高杉真宙/葵わかな/清水尋也/金子大地/桃月庵白酒/佐津川愛美/田中壮太郎
 

逆光の頃

逆光の頃

  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: Prime Video
 

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「ラブストーリーズ コナーの涙」 2014

ラブストーリーズ コナーの涙(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 幼い子供を失ったことで心がすれ違い、家を出ていった妻の心をなんとか取り戻そうともがく夫。

 

 一つの物語を夫婦それぞれの視点から描いた「ラブストーリーズ」の夫視点バージョン。女性視点は「ラブストーリーズ エリナーの愛情」。

 

感想

 子供を失うだけでもつらいのに、それによって夫婦の関係までおかしくなってしまうというのはしんどい。負のスパイラルが起きている。

 

 ただこうなってしまうのも分からなくはない。悲しみから立ち直るのにかかる時間は個人差がある。妻は先に立ち直った夫を見て、もう子供の事を忘れたのか、本当は愛してなかったのでは?と疑い、夫はそんな妻を見て、自分は悲しみを乗り越えて必死に前向きに生きようとしているのに、なぜ分かってくれないのか?とやり切れない思いを抱えている。そして二人の関係が冷えていく。

 

 

 この映画は夫目線で描いているので、いつまでも心が沈んだままで、ついには一方的に家を出ていく妻にどうしても反感を覚えてしまう。せめて、現在の自分の心境や相手への思いをちゃんと言葉で言うべきなのに、何も言わないでただ、なんで分かってくれないんだと一方的にフラストレーションを溜めている。それが、とても独りよがりで身勝手な行動に見える。それでも、夫は立ち直れない妻を親身になってサポートしようとしていて健気だ。

 

 ただ、こうやって妻に対して色々と批判してしまうと、妻目線で描いたもう一方の作品を観た時に、やっぱりお前は何もわかっていなかったな、という事になりそうで怖い。当然、妻には妻の事情があったはずで、まさにすれ違いが起きていたのではと予想しているが。

 

 こういった二部作の映画では、二本目はもう見なくてもいいかなと思う事は割と良くあるのだが、この作品は次の作品も見たいと思わせる内容となっている。一本の映画としてみると物語に曖昧さを感じる部分はあるのだが、それでも夫婦の話だけでなく、主人公と同僚たちとの関係や父親との会話など、魅力的なエピソードが詰まっていて惹きつけられた。

 

 それから、なんとなく音楽好きな雰囲気が漂っている映画なのに、落ち込むとかうるさいとか、気に入らないとか、何かにつけて主人公が音楽を嫌っているのが印象的だった。彼の感受性のなさを表しているのか、あるいは感受性が強すぎるがゆえに感傷的とならないよう、拒絶しているのか。このあたりはもう一方の作品を見れば、その理由が明らかになるのかもしれない。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/製作 ネッド・ベンソン

 

製作/出演 ジェシカ・チャステイン

 

出演 ジェームズ・マカヴォイ/ヴィオラ・デイヴィス/ビル・ヘイダー/キーラン・ハインズ/イザベル・ユペール


音楽 サン・ラックス

 

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関連する作品

この物語を妻の視点で描いた作品

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「ポリス・ストーリー3」 1992

ポリス・ストーリー3 (字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 国際的な麻薬組織のボスを逮捕するために、中国の警察と組んで潜入捜査をすることになった香港警察の刑事。

 

感想

 組織に潜入するために、中国の刑務所に服役する組織の男と接触することになった主人公。現地でミシェール・ヨー演じる中国の警察官と組み、共に行動するようになるのだが、登場する中国の風景がまた香港とは違ってなんとも言えず良い。

 

 まだ近代化が進む前の中国の光景が映像に収められていて、こういうのもまた映画の醍醐味だよな、としみじみとしてしまった。まだ中国にもこんな風景が残っているのだろうか。もしかしたら中国の若者は30年前はこんな風だったとは信じられないかもしれない。

 

 

 今回はジャッキーの相棒を務めるミシェール・ヨーの存在感が大きい。ジャッキーに負けず劣らずの激しいアクションを見せ、ちゃんとコメディーも出来る。彼女がバイクで列車に飛び乗るアクションシーンは、何の特殊技術を使っているわけでもなく、ただ単純に本当に飛び乗っていたのは驚いた。とんでもない能力と根性の持ち主だ。

 

 そして、恋人役のマギー・チャンもしっかりと活躍している。しかし、毎度の貧乏神ぶりや、娼婦扱いしたりヘリコプターから突き落としたりと、なかなかの酷い扱いにちょっと笑ってしまった。こういう何をしたわけでもないのになぜか軽んじられてしまうキャラクターは現実世界にもいる。

 

 格闘アクションだけでなく、銃撃戦や潜入捜査ならではの緊張感、それを逆手に取ったコメディと最初から最後まで満遍なく楽しませてくれる映画に仕上がっている。特に終盤のヘリコプターや列車でのアクションは見ごたえ満載で、手に汗握るシーンの連続だった。

 

スタッフ/キャスト

監督 スタンリー・トン

製作総指揮/出演

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出演 ミシェール・キング(ミシェール・ヨー)/マギー・チャン/トン・ピョウ/ユン・ワー/ケネス・ツァン
 

ポリス・ストーリー3 (字幕版)

ポリス・ストーリー3 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

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関連する作品

前作 

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次作

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 ミシェール・ヨー演じるヤンが主人公のスピンオフ作品

Project S

Project S

  • メディア: DVD
 

 

 

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「流されて…」 1974

流されて… (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 高慢な金持ちの女と使用人の男が、海で遭難し無人島にたどり着く。

 

感想

 序盤は、金持ち連中のクルーズ旅が描かれるが、女のビッチぶりが凄まじい。使用人を見下しわがまま放題なのは当然として、夫や仲間たちにも自分の意見を大きな声で延々と語り続け、相手を言い負かそうとする。それが結構長い時間続くので、見ているこっちまで段々とイライラとムカムカが溜まってくる。

 

 クルーズ船から使用人と二人でボートに乗り移り、洞窟のある小島に向かう途中で遭難してしまったときでも変わらず女は同じ調子。使用人をののしるだけで自分は何もしない。ボートが無人島にたどり着くまでそれが続き、次第に口ごたえしながらもそれに耐え続ける使用人の男にすら、少しイラっとしてくる。

 

 

 しかし、無人島についてからはようやく男のターン。女に愛想をつかして決別し、食料は自分の分だけ調達する。一方の女は自力では何もできず、男を頼るしかない。次第にプライドを捨てて、男の言うことを聞くようになり立場は逆転していく。これまでのフラストレーションがあるので、男が女を罵るシーンは心が晴れるよう。

 

 ただ、さすがに力で屈服させるということなので、心が咎める部分がないわけでもないのだが、男対女ではなく庶民対金持ちという、いわば主語の大きい構図に持っていくことで、そんな気まずさを中和しようとしているのは上手い。

 

 そして、ここからラブストーリーになっていくのは、イタリアっぽいなと思ってしまった。無人島でのサバイバルでもなく、二人の主導権争いでもなく、恋愛を描き、いつの間にか甘い愛の島になっていてちょっと面白い。元の生活に戻るよりもこの愛の島生活を続けたいと思えてしまうのがすごい。

砂の女 (新潮文庫)

砂の女 (新潮文庫)

 

 

 大体この辺りで話の筋が見えてきてしまって、ここから先はたっぷり描き過ぎで長いなと思ってしまったのだが、この部分がたまらない、と思う人も多いのだろう。ビターな結末も含めてハーレクイン小説っぽくて、意外と女性が気に入るのかもしれない。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 リナ・ウェルトミューラー

 

出演 ジャンカルロ・ジャンニーニ/マリアンジェラ・メラート

 

流されて… (字幕版)

流されて… (字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

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続編

流されて2  HDリマスター版 [DVD]

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  • 発売日: 2016/03/25
  • メディア: DVD
 

 

リメイク作品 

スウェプト・アウェイ (字幕版)

スウェプト・アウェイ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

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「ももいろそらを」 2012

ももいろそらを

★★★☆☆

 

あらすじ

 大金の入った財布を拾った女子高生は、友人と共に持ち主の男子高生に届けに行く。

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感想

 主人公のキャラクターが独特だ。対人能力に問題があってキャラを演じることで誤魔化しているような、そんな喋り方をする。他の登場人物たちもそんな彼女に少し似ていて、独特の世界観を醸し出している。分かりやすく言えば、アニメのキャラクターを実写でやってみたような、アニメ的な雰囲気がある。

 

 つまりは主人公はオタクっぽいという事なのだが、独特ではあるが見たところオタクっぽい要素は無くて、なんでこんな風になったのだろうと訝しく思ってしまう部分はある。魅力的なキャラクターではあるが、そこまで気が向いてしまうと少し冷める。

 

 

 主人公が、拾った財布を盗ってしまおうとするも友人の不純な動機で返すことになり、そこから持ち主のイケメンの男子高生との交流が生まれ、と物語自体も面白そうな展開となる。ただ、そこから新聞をつくるという流れには、ちょっとノれない自分がいた。少しひねくれた女子高生たちが、そんな事をノリノリでやるだろうか。そこがまたアニメっぽいのかもしれないが。

 

 こんな風にちょっと大きめの引っかかる部分があるので決して満足したとは言えないのだが、全体的にはよく出来ていると思う。釣り堀でおじさんにお金を貸した事がラストにつながっていたり、病室で見た変なシーンも後のための重要な意味を持っていたりと、ストーリーもよく考えられている。タイトルにつながる話も、違う言い方をすることでラストまで気づかれにくくしていたのは見事だった。少し「天国と地獄」を連想してしまった。

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 主人公を始めとした登場人物たちの演技も自然で良い。何となく意識しているような気がするが、主人公が釣り堀で会うおじさん(桃月庵白酒)が、まるで寅さんのようだった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 小林啓一

 

出演 池田愛/小篠恵奈/藤原令子/高山翼/西田麻衣/渡洋史/桃月庵白酒

 

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「ヒューゴの不思議な発明」 2011

ヒューゴの不思議な発明 (字幕版) 

★★★★☆

 

あらすじ

 駅の時計台で暮らす孤児の男の子。

 

感想

 叔父の仕事である駅構内の時計のメンテをしながら、亡き父が残した壊れた機械人形の修復をしている少年。酒飲みの叔父は行方不明のため、少年は駅構内で食べ物を盗んだりして独力で生きている。しかし、仕事はしているのにお金がないのは気の毒だ。叔父が賃金を自分のものにしているという事なのだろう。

 

 少年が人形の修復のために必要な部品を駅構内のおもちゃ屋で盗もうとして、失敗したところから物語は動き出す。大切な父親との思い出のノートを奪われ、返してもらおうとしているところで一人の少女に出会い、二人の冒険じみた行動が始まる。修復していた機械人形も遂に動き出す。

 

 

 きっと主人公と同年代くらいまでの子どもであれば、感情移入も出来るだろうし、ワクワクもするだろうしできっと楽しめると思うのだが、正直、大人には少々退屈な展開だ。少年少女の心を忘れた大人には、といった方がいいのかもしれないが。

 

 そんな風に子供向けの映画だなと思っていたら、後半は少し趣が変わってくる。前半はあまりそんな感じはしなかったのに、映画への愛が語られ始める。おもちゃ屋の主人の半生が明らかにされ、ようやく大人も感情移入できるような展開になっていく。映画を仕事にしてきた人が映画への愛を語ってグッと来ないわけがない。

 

 最終的には、確かに子供向けだが、子どもと一緒に観た大人も満足できる映画といった印象になった。少しのんびりとしたテンポではあるが、細かい伏線がたくさん仕掛けられており、丁寧に積み上げられた物語。そして、どこかファンタジックな映像で独特の世界観が築かれており、完成度の高さが感じられる。

 

スタッフ/キャスト

監督/製作/出演 マーティン・スコセッシ

 

原作 ユゴーの不思議な発明(文庫) (アスペクト文庫)


製作 グレアム・キング/ティム・ヘディントン

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出演 ベン・キングズレー/エイサ・バターフィールド/クロエ・グレース・モレッツ/サシャ・バロン・コーエン/レイ・ウィンストン/エミリー・モーティマー/ヘレン・マックロリー/クリストファー・リー/マイケル・スタールバーグ/ガリヴァー・マグラス /エド・サンダース/フランシス・デ・ラ・トゥーア/リチャード・グリフィス

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ヒューゴの不思議な発明 (字幕版)

ヒューゴの不思議な発明 (字幕版)

  • エイサ・バターフィールド
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「魔界転生」 2003

魔界転生(2003年)

★★★★☆

 

あらすじ

 島原の乱で死んだ天草四郎が蘇り、紀州藩主・徳川頼宣をけしかけて江戸幕府を滅ぼそうと企む。

 

感想

 天草四郎が、宮本武蔵や徳川家康、荒木又右衛門らを次々と蘇らせていく展開。この辺りは普通にワクワクして良い。そして、そんな彼らを登場させたらすぐに退場させていくという雑な扱いも、贅沢な感じがして悪くない。

 

 ストーリーとしては天草四郎が幕府の滅亡を企む、というようなお題目はあるのだが、その実は一番強いのは誰だ?みたいな話。武術に自信のあった者たちが、柳生十兵衛と戦うためだけに蘇ってくる。いい歳こいたおじさんたちが、大義名分もなくただ「俺の方が強い」と証明するためだけに対決を挑んでいる姿は、単純明快で微笑ましい。

 

 

 ただその分、主人公であるはずの天草四郎演じる窪塚洋介の見せ場が少ないのは可哀そうな気がしてしまった。これでは、柳生十兵衛を演じる佐藤浩市の映画になってしまっている。天草四郎そっちのけで、皆が最強の座を求めて戦っている印象ではある。

 

 正直言うとあまり期待せずに見始めたのだが、このシンプルな物語に加えて、画面の両端に人物を配置したりするような映画っぽい構図や、火の粉が舞う中での対決というような映像表現、もう少しで大げさに感じてしまいそうな大胆な音楽など、映画的雰囲気に満ちていて結構楽しめた。こういう少し突飛な設定の物語は、これくらい振り切ってやったほうが面白くなるのだな、という事が良く分かる。

 

スタッフ/キャスト

監督 平山秀幸

 

原作 魔界転生 山田風太郎ベストコレクション【上下 合本版】 (角川文庫)

 

出演 窪塚洋介/麻生久美子/長塚京三/古田新太/加藤雅也/杉本哲太/黒谷友香/吹石一恵/中村嘉葎雄/麿赤児/高橋和也/田中要次 

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音楽 安川午朗

 

魔界転生(2003年)

魔界転生(2003年)

  • 発売日: 2015/08/01
  • メディア: Prime Video
 

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「奴らを高く吊るせ!」 1968

奴らを高く吊るせ! [DVD]

★★★★☆

 

あらすじ

 リンチに遭うも九死に一生を得た男は、保安官となって復讐を果たそうとする。

 

感想

 冒頭は牛を追うのどかな開拓時代の光景から一転しての、突然の集団暴行シーン。そして絶体絶命というか、もう無理、という状態でタイトルバックとなる。この劇的な流れは見事だ。

 

 しかし誤解があったとはいえ、寄ってたかって一気に殺してしまおうという相手側の姿勢が恐ろしい。それだけ当時は治安が悪く、自分のことは自分で守らないと、という意識が強かったのだろう。広大な土地にわずか数の保安官では当然かもしれない。

 

 

 ただ彼らの中に、沸き上がった怒りの感情を静めるためには、真実はたいして重要ではなく、それらしさがあれば何でもいい、という雰囲気があったのは見逃せない。これが私刑の問題点とも言えるだろう。感情が優先され、第三者の手に委ねた時のような公正さを保てない。

 

 一方の第三者として事件を裁く判事。確かに公正さや厳正さは担保できるが、あまりにも型通りな運用だと、時として柔軟性を欠いてしまう。保安官となった主人公は、そこにやるせない思いを抱き、何度か判事と衝突する。

 

 確かに情状酌量なしで次々と死刑にする判事と絞首刑をお祭り気分で眺める大衆は、リンチとそんなに変わらない光景に見えなくもない。それにしても、そんなやるせない状況に耐えられなくなった主人公が取った行動が、女を抱く、だったのは男らしいというか、人間味が溢れていてちょっと笑ってしまった。

 

 復讐を果たしたいが、保安官として法的手続きを経た上で罰したいと考えている主人公。ただ、彼のリンチに加わった集団の中には消極的だった者もいて、それを一律に罰しようとする事にスッキリしないものを感じている。法には従いたいが、時としてそれは自分の感情を納得させることが出来ないというジレンマが伝わってくる。

 

 クライマックスは、捕まることを恐れて立て籠もった一味との対決。そのリーダーとの決着のつき方は、これまでの流れを汲んだいいオチだった。最初とクライマックスに見ごたえのあるシーンが用意されている上手い構成。ただ全体としては、痛快なアクション映画というよりも、どこか道徳的な真面目さが感じられる物語ではあった。

 

スタッフ/キャスト

監督 テッド・ポスト

 

出演

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インガー・スティーヴンス/エド・ベグリー/パット・ヒングル/ベン・ジョンソン/チャールズ・マッグロー/ブルース・ダーン/デニス・ホッパー/L・Q・ジョーンズ/アラン・ヘイル・Jr

 

奴らを高く吊るせ! [DVD]

奴らを高く吊るせ! [DVD]

  • 発売日: 2011/06/22
  • メディア: DVD
 

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「ポリス・ストーリー2/九龍の眼」 1988

ポリス・ストーリー2 九龍の眼 (字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 爆破予告で企業が脅迫される事件を担当することになった主人公。

 

感想

 前作のアクションシーンのダイジェストを冒頭で流してくれる親切設計。その流れを汲んで、前作の敵役と再度対決するのかと思ったら、これはどうも中途半端。相手が恨みから嫌がらせをして、それを主人公が撃退する、というくだりを何度か繰り返すのだが、次第にフェードアウト。本筋は別だった。

 

 企業を爆弾で脅して金を奪おうとする犯罪者たちの捜査が、物語のメインとなっていく。いつも通りアクションやコメディを入れてはいるが、割とちゃんと捜査する姿も描かれている。正直、ジャッキー映画だと細かい部分は気にならないのだが、犯人の尾行シーンやアジトへの潜入シーンは緊張感のある本格的な描写となっており、全体として深みが出て、見応えがある。

 

 

 今回は爆破や火を使ったシーンが多いのが印象的。最後の工場がメラメラと燃えるシーンは迫力がある。爆弾魔のろうあの男が、小柄ではあるが切れのある動きでジャッキーと互角以上の戦いを見せていて、最後を盛り上げてくれた。主人公も熱くなりすぎて少し悪役感が出かけていたのだが、これ以上やるとマズいというところでちゃんと気づいてストップをかけたのはさすが。少し冷や冷やしてしまった。

 

 三菱だのキャノンだの、ジャスコだの大阪だの、日本を感じるものがたくさん出てきて、この頃は日本に勢いのある時代だったのだな、としみじみとしてしまった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/出演

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製作総指揮 レイモンド・チョウ

 

出演 マギー・チャン/トン・ピョウ/ラウ・チンワン

 

ポリス・ストーリー2 九龍の眼 (字幕版)

ポリス・ストーリー2 九龍の眼 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

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ポリス・ストーリー シリーズ ポリス・ストーリー2/九龍の眼 【字幕版】 | 映画 | 無料動画GYAO!

 

 

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「ザ・レジェンド」 2015

ザ・レジェンド(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 十字軍の戦いに辟易して極東に向かった男は、中国で皇帝の座をめぐる争いに巻き込まれる。

 

感想

 主人公は、ヨーロッパから中東を経て中国へやってくる。陸続きでシルクロードもあるので全然違和感のない展開。こうやって、ヨーロッパと中国が簡単に交わるダイナミックな映画をつくることが出来るのは羨ましい。一応、日本でも出来ないことはないが。

ラスト サムライ (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 そんなダイナミックな展開で西欧と極東が交わるのに、内容は互いに遠慮しあうような中途半端な仕上がりになってしまっている。十字軍の戦いで心をすり減らしてしまった主人公の再生を描きたいのか、中国の世継ぎ争いを描きたいのか。

 

 とりあえず中国の世継ぎ争いはそんなに描く気がないのは何となく伝わってくる。まず賢帝のように描かれている死期の近い皇帝が、世継ぎ問題をちゃんとしてなかったのが不自然。普通は早い段階から息子たちに誰が継承者か言い含めておきそうなものだ。

 

 

 そして皇位を継承するも、納得できない兄に父親殺しの汚名を着せられ逃げる若い皇子が、実の姉しか連れていないというのも不自然。普通は側近とかある程度の人数は引き連れていそうなものだ。誰も味方がいないというこの状況では、いくらこちらが正しいとはいっても、さすがにここから挽回するのは難しいのでは、と思ってしまった。

 

 一応は将軍に助けを求めに行くということで、たまたま出会った主人公がそれに力を貸すのだが、それもどこかのんびりとした雰囲気。急ぐ様子も必死さもなく、皇子を含めた全員がそこまで切羽詰まった様子が伝わってこない。主人公を活躍させるためだけに、この極東の地の皇位継承問題を登場させただけなのだな、というのがひしひしと伝わってくる。

 

 クライマックスは、皇子や主人公たちと皇位を狙う兄たちとの戦い。あまり皇子と主人公の関係も描かれなかったし、主人公のこの争いに対する熱い思いも特に無いようだし、なにより主人公に共感するような何かが描かれてきたというわけでもない。なので、ただ傍観者としてその戦いを見ているだけだった。その結果にも、特に何も心は動かない。無の境地。

 

 唯一良かったのは、鬱陶しい前髪を頭の上でちょこんと結わえたニコラス・ケイジが可愛かった事くらい。

 

スタッフ/キャスト

監督 ニコラス・パウエル

 

出演 ヘイデン・クリステンセン/ニコラス・ケイジ/リウ・イーフェイ/アンディ・オン
 

ザ・レジェンド(字幕版)

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「馬鹿まるだし」 1964

馬鹿まるだし

★★★☆☆

 

あらすじ

 一晩泊めてもらった寺の長男の妻に惚れ、その町で暮らし始めた男。シリーズ第1作。

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感想

 戦後間もない瀬戸内の町が舞台だ。子どもたちが集まって遊んでいるシーンがあるのだが、それが五寸釘を地面に突き刺していくゲーム。なんて恐ろしい遊びなのだと怖かった。ただ、モノのない時代だった当時のよくある遊びのようで、こういう感情を持ってしまうのは、現代ならではという事なのだろう。しかし、当時の子どもたちは五寸釘を持ち歩いたり、お気に入りの五寸釘があったりしたのだろうか。

 

 主人公は頭は良くないが人のいいシベリア帰りの男。皆のために庭に木蓮の花を植えたり、何かを頼まれたら喜んで応えようとするような男だ。そんな男が巻き起こすドタバタ喜劇、なのだが、そんなに笑える場面は無かったりする。これは50年以上も前の作品なので仕方がないのかもしれない。

 

 

 個人的にハナ肇は、良く分からないおじさん、というイメージだったので、若い頃はこんなたくましいワイルドな雰囲気だったのかと意外だった。その後の「男はつらいよ」シリーズに登場する役者たちも皆若い。当たり前のことだが、誰にでも若い頃はあるのだなと感慨深くなる。

 

 おそらく当時の人たちは主人公の善良で愚直、そして豪快な部分を痛快に感じたのだろう、という気はした。シンプルで分かりやすく、観ていて気持ちがいい。いつの時代の人も、こんな生き方がしてみたいと思いながら、それが出来ずに日々を暮らしているのかもしれない。

 

 陽気な感じで進んでいた物語が、終盤に少ししっとりするのが山田洋次監督らしさがある。前振りがしっかり利いた場面もあって、上手くまとめられていた。渥美清も出演しているが、映画全体が「男はつらいよ」につながっていくその片鱗を感じられる作品だ。

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スタッフ/キャスト

監督/脚本 

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脚本 加藤泰

 

出演 ハナ肇/桑野みゆき/犬塚弘/桜井センリ/安田伸/長門勇/三井弘次/花沢徳衛/長谷川竜男(竜雷太)/藤山寛美/植木等/石橋エータロー

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音楽 山本直純

 

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「バレッツ」 2010

バレッツ(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 引退したマフィアの元ボスが襲撃され、復讐に乗り出す。

 

感想

 ジャン・レノ演じる主人公の引退したマフィアの大物が襲撃されて物語が始まるわけだが、いやいやもう無理、終了でしょ、と思ってしまうくらいの襲撃っぷりだった。おかげで、夢オチとか双子とか影武者とか、映画が続行するための色々な可能性を無駄に考えてしまった。

 

 だけど正解はシンプルに、瀕死から奇跡の復活。不死身すぎる。さらには動けるようになるまでの回復も早い。マフィアの大物は頭が良いとか喧嘩が強いとかだけじゃなくて、生命力が強い、みたいな動物としての根源的な強さが何よりも必要なのかもしれない。

 

 

 映画はハードボイルドな雰囲気を漂わせながら進行する。登場人物が多くて、最初はそれぞれを認識することや、関係性を把握するのに戸惑ってしまったが、実情を掴めるようになるとただの内輪揉めでシンプルな話だということが分かってくる。内輪なだけに、その分それぞれの感情は複雑なものになる。

 

 神出鬼没で確実に一人ずつ復讐を果たしていく主人公。「レオン」の殺し屋ばりに優秀だ。あまり完璧すぎるとヒール感が出てきてしまうが、その分、身内や家族が襲われた時の苦悩の表情を見せることでうまくバランスが取れている。女刑事と取引するときのシーンが印象的だったが、ジャン・レノの演技力が光っている。 

レオン 完全版 (字幕版)

レオン 完全版 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 細かい部分で良く分からない所はあったが、全体としては楽しめた。最後は薄々気づいていた驚きの展開。その決着のつけ方は一瞬、ん?と思ったが、よく考えてみれば理に適った腑に落ちるエンディングだった。確かに彼のその行動が無ければ、本当に序盤で終了せざるを得ない展開になっていたはずだ。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/出演 リシャール・ベリ

製作 リュック・ベッソン/ピエランジュ・ル・ポギャム

 

出演 ジャン・レノ/ カド・メラッド/ジャン=ピエール・ダルッサン

 

バレッツ(字幕版)

バレッツ(字幕版)

  • 発売日: 2016/04/28
  • メディア: Prime Video
 

バレッツ - Wikipedia

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